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2004/01/19 21:37 更新

オープンソースUpdate:Sendmail 8.12.11 リリース
メールキューに関連する幾つかの問題点の修正、MIME64アルゴリズムのバックアウト、入力エラーチェックが強化されている。また、MacOS X 10.3に正式対応された点も見逃せない。
Sendmail 8.12.11 2004年1月19日 リリース
1月19日にリリースされたSendmailのバージョン8.12.11では、前バージョン8.12.10で変更されていたキュー処理時に発生する問題点の修正、8ビットテキストに対するMIME64アルゴリズムの変更取り消しなどが行われた。そのほか、幾つかのバグ修正や、入力データのエラーチェックが強化されている。
従来バージョン8.12.3では、8ビットテキストに対するBase64エンコードのアルゴリズムが変更されていた。しかし、入力データによっては正常な結果を返さない問題が見つかっている。この点については変更前のコードが正常に動作するため、ロールバックされた。このため、新たなMIME64アルゴリズム(8.12.3〜8.12.10相当)を利用したい場合には、コンパイル時オプションとして「-DMIME7TO8=0」を付加する必要がある。
- 8.12.10において変更されたコードで、qfファイルを扱う時のアクセスモードが間違っていた問題が修正された。
- キューにメールメッセージがたまっている場合、「MaxQueueChilden」オプションの制限を超えて並列処理される問題点が修正された。
- キューの識別子が突然変化してしまう問題点が修正された。
- 8ビット文字列は、ログ上に10進法で記録するよう変更された。
- SMTPセッションにおいて、未知のコマンドが送られてきた場合には通常のエラーを返すよう変更された。
- 不正なidentdサーバから攻撃を受けた可能性がある場合、ログに記録するよう変更された。
- オペレーティングシステムの種類によって、qfファイルのアクセスに競合状態が発生する可能性がある問題が修正された。
- 時刻(秒)が一般的な0〜59の値を超えて設定できるOSに対処する処理が追加された。
- 挙動がおかしいメールソフトなどに対し、「BadRcptThrottle」が正常に働くよう変更された。
- 環境変数「HOME」「HOSTALIASES」が利用されなくなった。
- libmilterに、MTAから不正なデータが送られてきても問題が発生しないよう、チェック処理が強化された。
- SMRSHにおいて、「&&」「||」を含むコマンドが正常に処理されない問題が修正された。
- プラットフォーム、Darwin 7.0/Mac OS 10.3 (Panther)がサポートされた。
[長谷川 猛,ITmedia]
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