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2004/01/29 20:35:00 更新


未対策のPCは強制的に社内LANから隔離――NECとNECソフト

NECとNECソフトは、セキュリティ対策が不十分なPCを、業務が動いている社内ネットワークから切り離して対策用ネットワークに強制的に接続させる「検疫システムソリューション」の販売を開始した。

 NECとNECソフトは1月29日、必要なパッチが適用されていないなど、セキュリティ対策が不十分なPCを、業務が動いている社内ネットワークから切り離し、対策用ネットワークに強制的に接続させる「検疫システムソリューション」の販売を開始した。

 昨年夏、「MSBlaster」ウイルスが猛威を振るったことは記憶に新しい。このウイルスが広くまん延した理由として、従業員が持ち帰ったPCに自宅で感染し、それを持って出社して社内LANに接続したところで一気に感染したことが挙げられている。両社が提供する検疫システムソリューションは、こうした問題を踏まえて開発されたものだ。

 このソリューションは、同社のネットワークスイッチ「IP8800/ES8800」シリーズのほか、認証VLAN運用管理ソフト「WebSAM VLANAccess」、IPアドレス管理ソフト「WebSAM VitalQIP」、IDSソフト「WebSAM SecureVisor」や不正アクセス対策システムの「CapsSuite」などから構成されている。通常業務用の社内ネットワークと検疫用ネットワークの2つを構成し、別々のVLANとする仕組みだ。

 アクセスしてきたPCはまず、最新のパッチが適用されているか、またウイルスに感染していないかといったチェックを受ける。このチェックをクリアしたPCのみが社内ネットワークへのアクセスを許可される仕組みだ。一方、対策が不十分であると判断された場合には、パッチ適用やウイルス削除といった作業を促す専用の検疫ネットワークに、強制的に振り向けられる。

 同社はこれによって、不用意に持ち込まれたPCやノートPCを通じた内部でのウイルスまん延を防ぎ、強固なセキュリティを実現できるとしている。

 同ソリューションの価格は500万円からで、2月4日より出荷が開始される。

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