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2004/02/10 23:50:00 更新


日本HP、拡張性重視した低電圧版Itanium 2搭載サーバを発表

日本HPは、「Integrity」シリーズの新製品として、1Uのラックマウント筐体に低電圧版Itanium 2/1GHzを最大2基搭載可能な「HP Integrity rx1600」、および2Uサイズの既存製品「HP Integrity rx2600」に新モデルを追加した。

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2月10日、Itanium 2搭載サーバ「HP Integrity」シリーズの新製品として、1Uのラックマウント筐体に低電圧版Itanium 2/1GHzを最大2基搭載可能な「HP Integrity rx1600」、および2Uサイズの既存製品「HP Integrity rx2600」に低電圧版Itanium 2/1GHzまたはItanium 2/1.4GHzを搭載した新モデルを追加した。

 Integrity rx1600はIntegrityシリーズで初めて低電圧版Itanium 2/1GHz(3次キャッシュ1.5Mバイト)を採用。チップセットに同社が開発したHP zx1を採用し、上位機と同等のメモリ帯域(8.5Gバイト/秒)、I/O帯域(3Gバイト/秒)を持つ。搭載可能メモリ最大16Gバイト、PCI-X(2スロット)、ホットスワップ対応ディスク(2個)と、1Uの薄型筐体サーバとしては高い拡張性を備えた。不良メモリの動的な切り離しや、2ウェイ動作時の不良CPUの動的切り離し機能も備える。対応OSはHP-UX11i v2とRed Hat Linux Advanced Server 2.1(Advanced Saver 3は3月サポート)。Windowsは2004年後半サポート予定。

 出荷開始予定は2月下旬、価格は低電圧版Itanium 2/1GHz1基搭載(メモリ512Mバイト、HDD36Gバイト)が46万8000円から。

「HP Integrity rx1600」

「HP Integrity rx1600」


 Integrity rx2600は2003年7月に発表した製品で、今回低電圧版Itanium 2/1GHz(3次キャッシュ1.5Mバイト)とItanium 2/1.4GHz(3次キャッシュ)を採用したモデルを追加した。搭載可能メモリ最大24Gバイト、PCI-X(4スロット)、ホットスワップ対応ディスク(3個)を備えている。対応OSはHP-UX11i v2とRed Hat Linux Advanced Server 2.1、Windows 2003, Enterprise Edition。

 出荷開始予定は2月下旬、価格は低電圧版Itanium 2/1GHz1基搭載(メモリ1Gバイト、HDD36Gバイト)が74万2000円から。

 日本HPでは、rx1600およびrx2600を、それぞれサン・マイクロシステムズの「Sun V210」「Sun V240」の対抗機種と位置づけており、同等のサイズ/価格で高性能/高拡張性を持たせた。OSはHP-UX、Linux、Windows(rx2600のみ)をサポートしているが、主力はHP-UXに置き、国内UNIX市場で伸びているUNIXの2ウェイサーバのカテゴリーで、Solarisサーバからシェアを奪うことを狙っているという。

 ただ、HP-UXとSolarisを比較すると、その上で動作するアプリケーションの数ではSolarisが上回っており、この点がシェアを奪う上でのネックになるかもしれない。

 なお、同製品は米国で9日付での発表となった。米国ではハイエンドサーバSuperdomeが同時発表となっているが、日本での発表は現時点では未定。

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[佐々木千之,ITmedia]

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