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2004/02/12 18:27:00 更新


コマース21、ECサイト構築パッケージに低コスト版を投入

コマース21は、ECサイトの早期導入と初期コストの削減を実現するパッケージ「C21 S4」を3月1日から販売することを明らかにした

 コマース21は2月12日、ECサイトの早期導入と初期コストの削減を実現するパッケージ「C21 S4(Commerce21 Sell-Side Solution SP)」を3月1日から販売することを明らかにした。海外で、AmazonやYahoo!などが順調に利益を上げていることから、ブロードバンドの普及などを背景に、日本でもe-コマースの伸びが予想される中、同社はコスト効率の高い製品を提供することで市場をリードしていく考えだ。

 2月1日付けで同社の社長に就任した小林裕紀氏は、ECサイト構築パッケージ市場について「基幹系システムとの連携を含めた本格的なタイプと、新規立ち上げを優先したシンプルなタイプとに2局化している」と話す。ネットバブルの崩壊で、異常なまでの期待が裏切られたことにより、e-コマース市場はここ数年低迷していたが、ようやくそれが上向き始めているという。

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小林裕紀社長

 同社は、1999年から2002年の創業期を経て、2002年から2003年末のセカンドフェーズは体質強化を図ったとする。2004年は成長期、拡張期に入ると自信を見せる。これまでのユーザー企業には、楽天Books、SOTEC、ベネッセ、大丸百貨店、タワーレコード、阪神タイガースオフィシャルショップなどが挙げられた。

 1月からの事業戦略では、消費財メーカーの直販サイトや専門店、流通小売業者などをターゲットに、ECスタートアップ企業へのC21 S4の導入を図る。

 製品の特徴の1つは、プラットフォームの規模への対応力。例えば売り上げベースで考えた場合、当初売り上げが少ない状況でサイトを立ち上げ、その後規模が大きくなったとしても、同じプラットフォームで対応できることで、リニューアルコストなどの負担を迫られないで済む。

 新パッケージは、同社がこれまで蓄積したサイト構築ノウハウをテンプレート化したもの。通常の製品ラインで提供される商品管理、展示、カート・決済、受注、プロモーション、店舗管理、会員管理などの基本機能を利用できる。一方で、ソースコード開示をしないこと、管理者機能のカスタマイズができないといった制限をつけることで、通常版よりも低コストの価格設定を行った。業務をアプリケーションにあわせる形になるため、本格的にカスタマイズを行う場合は、通常のライセンスにアップグレードすることになる。

 提供するテンプレートは、引き合いの多い「専門小売店向け」「消費財メーカー向け」。流通小売業の新規サイトやメーカー直販サイトを中心に展開する。その他の業種にも順次対応していく予定としている

 対応プラットフォームは、OSはLinux、UNIX、データベースはPostgres、Oracle。 価格は、CPUライセンスで200万円から。売り上げ目標は初年度2億円。

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[怒賀新也,ITmedia]

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