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2004/03/22 21:21 更新

中央管理サーバを用いて安全なP2P通信を実現、日立が新技術開発
日立製作所中央研究所は、セキュリティを確保しながらP2Pを実現する新技術を開発した。
日立製作所中央研究所は3月22日、セキュリティを確保しながら端末間で大容量のデータをやり取りできる、新たな情報共有技術を開発したことを明らかにした。
この技術は、IPv6ネットワークの普及にともなって増加が見込まれる、P2P通信を安全かつ適切に実現するために開発されたもの。現在のP2Pで実現されているファイル共有に加え、インスタントメッセージングや音声通話といったリアルタイムなコミュニケーション機能も可能にする。
この技術では端末の間に中央管理サーバを配置し、これがユーザー認証やアクセス制御、データの暗号化といった機能を担うことにより、セキュリティを確保したP2P通信を実現する。中央管理サーバでは、ユーザーが行った操作をログとして記録することも可能だ。
また、現在、インターネットサービスプロバイダーや企業では、P2Pトラフィックによる帯域の圧迫が問題の1つになっている。日立製作所では今後、中央管理サーバにポリシーに基づくトラフィック制御機能を追加することにより、この問題の解消を図るとしている。
さらに、P2P通信を代行するゲートウェイサーバを配置することによって、PCほど処理能力を持たない携帯電話やPDA端末からも、P2P通信を行えるようにする。
日立製作所では具体的な製品化スケジュールは明らかにしていないが、通信事業者や企業の情報共有システムなど、さまざまな用途にこの技術を適用できるとしている。
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