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2004/04/15 08:54 更新


ネットスクリーン、モジュール型セキュリティアプライアンスを発表

ネットスクリーン・テクノロジーズは、モジュールの追加でパフォーマンスの強化や機能拡張が可能なセキュリティアプライアンス「NetScreen-ISG 2000」を発表した。

 ネットスクリーン・テクノロジーズは4月14日、新しいタイプのセキュリティアプライアンス「NetScreen-ISG 2000」を発表した。特徴は、同社としては第4世代目となる新たなASICを搭載していること、そしてモジュールの追加によってパフォーマンスや機能の拡張が可能なことだ。

 NetScreen-ISG 2000は、3タイプのモジュールから構成されるセキュリティアプライアンス。ファイアウォールおよびIPSec-VPN機能をASIC化したASICモジュール、マネジメントモジュールに加え、最大3つのセキュリティモジュールを搭載できる。

NetScreen-ISG 2000

NetScreen-ISG 2000のきょう体

 肝心のセキュリティモジュールとして、同社はまず、今年第4四半期に「IDP(不正侵入検知/防御)モジュール」を投入する予定だ。同社が提供するIDPアプライアンス「NetScreen IDP」の機能をモジュール化するもので、1モジュールあたりの処理能力は500Mbps。これを3枚搭載すれば、最大1.5Mbpsの速度でIDP処理を実現できるという。

 なおファイアウォール時のスループットは2Gbps、IPSec-VPNでは1Gbps。これまで提供してきた中規模企業向けアプライアンス「NetScreen-500」とキャリアクラスの「NetScreen-5000」の間に位置するモデルとなる。またIDPモジュールが出荷されるまでは、ASICモジュールに組み込まれたディープインスペクション処理により、シグネチャなどを用いて不正なパケットをブロックすることもできるという。

 同社は先に、SSL-VPNアプライアンスを提供するNeoterisの買収を発表しているが、今のところ、この機能がセキュリティモジュールとして提供される具体的な計画はない。ただ、アンチウイルスをはじめいくつかのセキュリティ機能を追加していく方針ではあるという。

 NetScreen-ISG 2000の価格は、10/100BASE-TXを4ポート搭載したモデルで885万4000円から。市場への出荷は5月中旬以降となる。

 なお今年2月には、ルータベンダーのJuniper NetworksによるNetScreenの買収が発表されている。買収作業は今週末に完了する予定だ。互いの機能をどう統合していくかについても、その後追って明らかにしていく方針だ。

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[高橋睦美,ITmedia]

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