Webサービスの行方
「時期尚早」とのイメージを払拭すべくW3CがセマンティックWebのドラフトを公開
W3CがセマンティックWebのためのOWLについてドラフトをアップデートした。これによってコンピュータが、データが何であって、そのほかのデータとどのような脈絡でつながるのかを理解できるようになるという。アナリストらは、ユートピア的で時期尚早と批判するが、関係者はWebサービスと補完関係にあるものだとして、その継続的な投資を必要だと訴える。
Opinion:
XMLサービスを利用するのに本格的なアプリケーションサーバは必要ない?
ケープクリアソフトウェアのCEO、アンライ・オトゥール氏によると、大手アプリケーションソフトウェアプロバイダーは、いんちき商品をユーザーに売り込もうとしている。同氏は、XMLベースのWebサービスを利用するのに、そういったプロバイダーが提供する本格的なサーバ製品は不要だと主張している。この発言に対して、オラクルでアプリケーションサーバ製品のマーケティングを担当するマギー氏は、「間違っている」と切り捨てた。実際のところはどうなのだろうか。
WS-I、Webサービスセキュリティ標準策定の作業部会を設置
標準策定団体WS-Iは、重複したWebサービスセキュリティ仕様の提案の整理を開始する。WS-Iは、これにより、Webサービスが広範囲で採用されると期待している。
マイクロソフト、Webサービスを巡って標準化団体と袂を分かつ
マイクロソフトがW3Cのコレオグラフィ作業部会から離脱することを通告した。サンは今回の動きを非難し、「IBM(とマイクロソフト)は、Webサービス標準のリーダーという立場から離れ、業界を分断しようとしている」という声明を出した。
Javaの簡素化を狙うSun ONE Web Services Platform
サンが「Sun ONE Web Services Platform」を発表した。ポータルやインテグレーションのサーバとの連携を強化するほか、同時に構想が明らかにされたSun ONE Studioの新バージョンでは、J2EEの最大の欠点ともいえるツールの貧弱さを解決することを狙っている。サンによれば、この新しいツールは、Visual Basicレベルのスキルを持ったデベロッパーらをターゲットにするという。
競争激化するEAI市場、シービヨンドはWebサービスで製品ライン刷新
IBMやBEAシステムズらの攻勢に直面しているシービヨンドが、Webサービスによって同社の製品ラインを刷新する。ICAN 5.0と呼ばれる新製品群は、ビジネスプロセス自動化のためのWebサービス標準をサポートしたり、ほかのミドルウェア製品との互換性をより高めていくという。
J2EE vs. .NET、依然として戦国時代のWebサービス市場
最近、ガートナーが公表した調査結果から分かるとおり、Webサービス市場は依然として戦国時代にあるようだ。SIの過半数が.NETを支持しているが、約4割の顧客はJ2EEを望んでいるというのだ。調査からは、企業の規模が大きいほど、J2EEを好む傾向があり、小さい企業はマイクロソフトの.NETを好むことも分かった。
「NetWeaver」構想実現に向けWebサービス分野のアライアンスをまとめたSAP
1月に「NetWeaver」構想を発表したSAPが、それに関連してメタマトリックスと提携した。メタマトリックスは、「フェデレーテッド・データ・マネジメント」と呼ばれる新興のデータベース技術を開発しており、SAPは同社製品を組み込んで再販することになる。
J2EE 1.4仕様、WS-Iガイドラインに準拠すべく策定完了を延期
J2EE 1.4仕様の策定完了が夏まで遅れるという。WS-Iのガイドラインに準拠するためだという。一部の先進企業にはがっかりだろうが、大半のユーザーは現在の仕様でさえ、フルには活用していない。Webサービスの互換性確保を考えれば、「夏まで持ち越すだけの価値がある」とサンでは話している。
新興ベンダーのスイングタイド、デザインと教育を手始めにWebサービス分野参入
新興のスイングタイドが正式デビューした。同社の「Quality of Business Assistant」と関連するトレーニングは、Webサービス構築のための構造化された手法を提供し、相互運用性に関する問題を最小化してくれるという。同社は、第2四半期にはWebサービス管理製品のリリースも計画している。
XMLドキュメントのJava変換サービスを提供するBEAシステムズ
BEAシステムズは、デベロッパー向けに、試験運用中のソフトウェアをベースにした新サービスの提供を始めた。アプリケーションの統合に多用されるXMLドキュメントから、アプリケーションの開発に欠かせないJavaへの変換を簡略化するこのサービスは、デベロッパーの支持を得られるだろうか。
Opinion:
BtoB:これが古き良き時代?
インターネットの黄金時代には、電子商取引やe-マーケットプレイスといった類のものが数多く生まれた。しかしその多くは、破綻するか、もしくはビジネスモデルの転換を迫られている。一方で、“旧式”といわれたEDIベースの商取引サービスは、堅実に成長してきた。いったい、自社のビジネスに適しているのはどの手法だろうか?
新興プレーヤーにも勝機があるWebサービスのセキュリティ分野
Webサービスのためのセキュリティおよび管理サービスを提供してきたフラメンコが、ライセンス製品「Flamenco」をリリースした。こうした分野は、最近では珍しく、小規模なプレーヤーにもチャンスがある新しいカテゴリーだ。
富士通、日立、NEC、オラクル、サンらが「WS-Reliability」仕様を公開
Webサービス普及の障害のひとつといわれてきた「メッセージの信頼性」が、改善に向けて動き出した。これまで特殊なソフトウェアで信頼性を確保してきたが、標準化が進めば、異なるシステム間での非同期コミュニケーションも行いやすくなる。
URLに代わるWebのアドレス手法を開発するOASIS
OASISがWebアドレスとして定着しているURLの改良作業に乗り出した。データやサービスといったリソースが、特定のマシンのURLに頼ることなく、ネットワーク上で認識・発見する方法を考案するため、技術委員会を設置したもの。
新興のケープクリア、Webサービスソフトウェアをバージョンアップ
新興のケープクリアが「Cape Clear 4」をリリースした。ニッチ市場では成功している同社だが、IBMやBEAなどがインテグレーション機能をJavaアプリケーションサーバに統合しているし、ティブコもWebサービス技術を採用している。アナリストは、「今後、厳しい戦いに直面するだろう」と話している。
セキュアなWebサービス実現に向けてW3CがXML暗号仕様を承認
W3CがWebサービス標準化の動きを加速させている。12月10日には、XML暗号化仕様が承認された。XMLドキュメントを暗号化する方法はこれまでにもあったが、今回W3Cが承認した仕様では、例えば、クレジットカード番号だけを暗号化する、といったことも可能になるという。
BEA、J2EE開発の生産性を高めるべくオンラインでコンポーネント販売へ
BEAがオンラインモールでソフトウェアコンポーネントを販売する。J2EE開発の生産性を高めるのが狙い。コンポーネントを利用することで、ローレベルの作業に時間を浪費するのではなく、開発者はアプリケーションロジックにさらに多くの時間を割けるようになるという。
Interview:
統合機能によって新たなアプリケーション基盤の世界を切り開くBEA
BEAシステムズで「WebLogic Integration」のプロダクト管理を担当するディレクター、ビットーリオ・ビアリンゴ氏が来日した。ポータルやインテグレーションの機能を緊密に統合したWebLogic Platform 7.0によって、J2EEアプリケーションサーバのリーダーから「アプリケーションプラットフォーム」のリーダーへと飛躍を狙う同社の戦略について聞いた。
Webサービスを取り込むOMG
OMGは、先週ワシントンDCで開かれたミーティングで、CORBAアプリケーションとWebサービスソフトウェアとの間でデータを共有できるようにする仕様を採択した。OMGは、CORBA規格と、WSDLとSOAPという2つの重要なWebサービス標準との間での相互運用性を推進する。