Facebook、利用規約改定でのユーザー投票制度を撤廃へ
Facebookがまた利用規約とデータポリシーを改定する。この改定で、改定の是非を問うユーザー投票制度を撤廃する意向だ。
米Facebookは11月21日(現地時間)、利用規約およびデータポリシーの改定の是非を問うユーザー投票制度を撤廃する意向を発表した。同社はユーザー投票制度に関する条項削除を含む幾つかの修正を加えた改定案を提示しており、この改定に対するコメントを11月28日の米太平洋時間午前9時(日本時間11月29日午前2時)まで受け付ける。
ユーザー投票は過去2回行われている。アクティブな全登録ユーザーの30%を超える人数が投票に参加した場合、その投票結果はFacebookに対して拘束力を持つ。投票率が30%未満の場合、投票結果は勧告となるというものだが、過去の投票ではいずれも30%には満たなかった。
同社はユーザー投票制度を撤廃する理由として、投票制度では特定のコメントの影響を受けた“質より量の”コメント付き投票が行われる傾向があることが分かったからとしている。これは、前回の投票の際にオーストリアのNGO、europe-v-facebook.orgが改定に反対する投票をするようキャンペーンを行ったことを指しているようだ。このNGOは、Facebookによるユーザーデータの取り扱い方に反対する学生が始めたもので、メンバーはわずか10人だが、前回の投票ではこのNGOが用意した反対コメントをペーストして投票したユーザーがある程度の数に上ったとみられる。
Facebookは今回の改定に当たり、前回も実施したライブイベントに加え、エリン・イーガンCPO(最高プライバシー責任者)に改定に関する質問を投稿できるコーナーを設置するとしている。
改定する部分が赤字になっている利用規約とデータポリシーの改定案(英語版PDF)は既に公開されている。日本語版(改訂部分の赤字はなし)もある(利用規約、データポリシー)。
改定案では、ユーザー投票制度の部分が削除されている他、ユーザーがアプリを削除しても、そのアプリ提供者はユーザーデータを保有すること(ユーザーデータ削除を望む場合は個別に開発者に依頼する必要がある)、Facebookとその子会社(例えばInstagram)はユーザーデータを共有すること、ユーザーがタイムラインの投稿を非表示にしても友達のニュースフィードでは表示されることなどが書かれている。
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