「Google Chrome 42」安定版リリース プッシュ通知機能追加と45件の脆弱性対処
Googleが、Webブラウザ「Chrome」のバージョン42をWindows、Mac、Linux向けに公開した。一般向けの新機能としてはページを閉じても送られてくるプッシュ通知機能(無効化できる)が加わった。
米Googleは4月14日(現地時間)、Webブラウザ安定版の最新バージョンとなる「Chrome 42」(バージョン42.0.2311.90)をWindows、Mac、Linux向けに公開した。
このアップデートで追加された主な新機能はプッシュ通知。Webサイトのオーナーは、「Push API」と「Notifications API」を使ってChromeのユーザーにプッシュ通知を送ることができるようになった。
例えばオークションサイトで入札した商品の動向などが、そのサイトのページを閉じていても届くようになる。
こうしたプッシュ通知は、通知カードにある「SITE SETTINGS」ボタンをクリックして開く設定画面でオフにできる。
セキュリティ問題は計45件が修正された。社外の研究者から情報が寄せられた脆弱性のうち、「HTML解析におけるクロスオリジンバイパス」の発見者には7500ドルの賞金が贈呈されている。
ほかにも「IPCにおける解放後使用」「Skiaにおける領域外書き込み」「V8における型の取り違え」などの脆弱性が危険度「高」と評価され、発見者に500〜4000ドルの賞金が贈られた。
また、Adobe Systemsも同日、Flash Playerの脆弱性を修正する更新版を公開しており、Chrome 42に更新すればFlash Playerも自動的に最新版の17.0.0.169に更新される。
なお、Googleの3月の発表によると、Android 4.0(Ice Cream Sandwich=ICS)のサポートは今回のChrome 42をもって打ち切る方針。Chrome 42以降もICSでChromeを使い続けることはできるが、更新版は入手できなくなる。
リリースノートの新規項目リストには、プッシュ通知機能の追加と安定性およびパフォーマンスの向上に加えて「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」も列記されているが、これはバージョンが古典的SF「銀河ヒッチハイク・ガイド」の愛読者にとって特別な数字である「42」になったことを示しているだけだ。
関連記事
- Adobe、Flash Playerなどの脆弱性を修正
攻撃の発生も確認されていることから、ユーザーは直ちにFlash Playerの更新版をインストールして脆弱性を修正する必要がある。 - 「Google Chrome 41」安定版リリース 「最高」13件を含む多数の脆弱性に対処
Googleが、Webブラウザ「Chrome」のバージョン41をWindows、Mac、Linux向けに公開した。一般向けの新機能は特にないが、「最高」13件を含む51件のセキュリティ問題が修正された。また、「Chrome OS」も同じバージョンにアップデートされた。 - Google、Android 4.0向けChromeのサポート打ち切りへ
「Ice Cream Sandwichをサポートしていると、ユーザーの大多数が使っているデバイス向けに新エクスペリエンスを開発する時間が取られてしまう」とGoogle。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.