スマートウォッチはビジネスに使える? その1 Bluetooth対応G-SHOCKを試す:ビジネスギア探訪(2/2 ページ)
Apple Watchなどさまざまな種類が登場したスマートウォッチは、ビジネスシーンでどれだけ使えるものでしょうか。ビジネスギア好きの筆者が注目した2つのモデルについて検証しました。今回はBluetooth対応のG-SHOCKを試してみます。
G-SHOCK「GB-5600B」がなかなか便利
GB-5600Bの外見はいたってオーソドックスで、ビジネスシーンで着用しても違和感がありません(と自分では思っています)。iPhoneとも簡単に接続できます。iPhoneに「G-SHOCK+」というアプリをインストールして接続するだけです。
通知の設定は幾つかありますが、電話着信とSNS新着の中からFacebook通知を設定してみました。電話の着信時はリアルタイムで時計がブルブルと振動するため、取り逃しが無くなります。
メール着信の設定も、当初は会社のメールサーバがOffice 365だったことからアプリ側の対応が分かりませんでしたが、imapを設定することでスムーズに通知されるようになりました。ただ、メールは5分/10分/15分のインターバルで確認するため、どの程度の即時性が必要になるかで設定を考えるべきでしょう。15分も経てば何かしらメールが来るような人なら、15分ごとに必ずアラームが鳴るような感覚です。ユーザーによっては使いにくいかもしれません。
Bluetoothのペアリングが切れたときもアラートが鳴ります。これはiPhoneを置き忘れた時などに有効です(ここだけの話、この機能に2度助けられました)。
基本的にBluetooth対応G-SHOCKはいいものですが、欲を言えば電話、メール、SNSの通知時間をそれぞれ設定できれば良いと思います。電話着信の通知は振動時間を長くするとか、SNSは短く1秒だけ振動するといった具合です。現在のG-SHOCK+アプリだと、全て同じ通知時間でしか設定しかできません。
実際に使ってみると、Bluetoothでの接続は翌朝になると切断され、自動的に再接続されないことも分かりました。バッテリーの持ちを考えれば、定期的に切断する理由も分からなくはないのですが、可能なら自動的に再接続してくれると便利です。これは手動で設定すればいいので、朝の一手間が増えたと割り切ればいいだけですが……。
通知機能は、SNS通知が一部のサービスに対応していないなど、幾つか気になる点はありましたが、当初の目的はおおむね満たすことができました。
会社で使える?
ここまでは、ビジネスユーザーの視点でスマートウォッチのメリット、デメリットを検証してみました。それではIT管理者の立場で、企業としてスマートウォッチを導入するとしたら、どのような価値があるのでしょうか。
1つ言えるのは、スマートフォンの紛失を防ぐことができる、というメリットです。置き忘れ時のアラート機能は非常に有用で、情報セキュリティ事故の防止にもつながります。そこまで高価ではないG-SHOCKでも、簡単な通知が受け取れるだけで案外便利だったのには驚きました。
次回はスマートウォッチの中でも世間の注目を浴びたApple Watchを試してみます。
執筆者紹介:羽鳥正明
外資系IT企業を中心にマーケティング業務に20年以上に渡り従事。プロダクト・マネージャー、広報、マーケティング・コミュニケーション、コンサルタント、Webデザイナーなど、マーケティングに関わる業務は一通り経験し、現在はシリコンバレー発の仮想化専用フラッシュストレージであるティントリジャパンのマーケティング本部長を務める。もともとPCや家電が好きで、かれこれ20年ほど秋葉原に住み、ぷらっと家電の街をパトロールするのが日課になっている。
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