SXSW 2017観戦記 おもちゃ箱のような空間、SXSW CREATE:柴崎辰彦の「モノづくりコトづくりを考える」(2/2 ページ)
“IT界のパリコレ”ともいわれる「SXSW 2017」で見聞きした刺激的なあれこれをレポート。今回は、ハードウェア関連のモノづくりを手掛ける面々が集まる「SXSW Create」の会場から。“本物のバナナ”で作ったデバイスや、プリンタじゃない3Dが登場します。
4. VRで溶接体験! VR溶接機「VRTEX 360」
子どものころにやってみたかったことに、工場での溶接作業がありました。子どもにはとても危険ですし、テレビなどで見るのが関の山でしたが、この「Amazonではない」AWS(American Welding Society)の「VR溶接デモ」は、その夢を安全に実現してくれるものでした!
5. あのBOSEの「BOSEbuild Speaker Cube」も登場
BOSEbuildのブースは、音響機器メーカーのBOSEが、8歳の子どもでも組み立てられる自作スピーカーキット「BOSEbuild Speaker Cube」を展示していました。
これは、単なるスピーカー組み立てキットではなく、アプリを使って音遊びをしながら組み立てることで、スピーカーの仕組みに対する理解が自然と深まる学習ツールです。
スピーカーのコントロール部にLEDライトが配置されていて、この色合いも自分でカスタマイズできます。日本では2万8000円程度で買えますので、興味のある方はどうぞ。
ちなみに、実際の組み立てについては、こちらに詳しい説明がありました。
6. オープンソースの3Dプリンタも展示
LulzBotは、オープンソースをベースとした3Dプリンタ。「Fortune 500」の上場企業から、大学、メーカー、ハッカーまで、世界中の人々が仕事に使っているそうです。
展示していたのは、“オープンソースのタフガイ”との異名を持つ最新モデルの「Lulzbot Taz 6」でした。
7. ヘッドマウントディスプレイでVRフライト体験
大人も子どもも行列していたのは、航空ショーの開催で有名な実験機協会EAA(Experimental Aircraft Association)のフライト体験シュミレーター。トレーラで各地を回っているようでした。
なおEAAは、自作飛行機を楽しむ人たちの団体で、数十万人の会員がいるようです。
著者プロフィール:柴崎辰彦
富士通 グローバルサービスインテグレーション部門 デジタルフロント事業本部長代理。
著書『勝負は、お客さまが買う前に決める!』(ダイヤモンド社)。詳しいプロフィールはこちら。
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