シリコンバレー見聞録 エンジニアのためのデジタル道場「AWS Pop-up Loft」:柴崎辰彦の「モノづくりコトづくりを考える」
IT起業の聖地といわれるシリコンバレーで見聞きした刺激的で興味深い体験から、注目のポイントを紹介。第7回は、スタートアップやエンジニアが集まり、デジタルテクノロジーを学び合うフリースペース「AWS Pop-up Loft」です。
この記事は柴崎辰彦氏のブログ「柴崎辰彦の「モノづくりコトづくりを考える」」より転載、編集しています。
AWS Pop-up Loftは、AWS(アマゾンウェブサービス)が運営するイノベーションスペース。“Pop-up”という単語から、目的を達成したら消えてしまうのかも……と思ったりもしますが、実験店舗や仮店舗という意味合いかもしれません。
われわれのイノベーションスペースを企画するときに参考にした施設の1つであり、これからのデジタル技術者のための“道場”ともいえる施設です。
ギークのたまり場
スタートアップやデジタルテクノロジーを学ぶエンジニアが集まって、情報交換や仲間づくりをしており、新たな仲間を増やすネットワーキングの場として最適です。
AWSの技術者が常駐しているので、AWSの最新技術を学んだり、質問したりすることもできます。
多様な人の集まりゆえにルールは必要で、“Amazon Popup Loft House Rules”が設けられており、“NO PET”や“NO SLEEPING”が厳命されています。
1階のテクニカルカウンターの近くには、ビールサーバが鎮座(笑)。ニューヨークの“Pop-up Loft”と結び、気温と湿度が表示されていた。残念ながらビールの消費量は故障なのか、表示されていなかったが、これも一種のIoT実証実験(Intelがスポンサー?!)。日本では、タダでビールを提供するような文化はないですが、それぐらいのサービスがないと優秀な人材は集まらないのかもしれません。
Pop-up Loftには、“CODE TOGETHER”や“CODE HAPPY”といったギーク魂を揺さぶるメッセージが至るところに掲示されています。
ゲーム台も今や、息抜きのためにこのようなスペースには必須のアイテムかもしれませんね。
パートナー企業とのコラボ
2階のスペースでは、AWSのパートナー企業とのコラボレーションイベントが頻繁に行われています。この日も企業向けストレージとデータ管理ソリューションを提供しているNetApp社のソリューションを紹介するイベントが開催されていました。
簡単な食事やビールを提供し、同社のソリューションを紹介していました。
地価の高いサンフランシスコにおいて、コワーキングスペース的に利用する場所として最適なスペースといえるのではないでしょうか。
以前は、ロンドンにも店舗があったのですが、現在ではここサンフランシスコの他、ニューヨークとベルリンに店舗があるようです。
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