「ラヴィ!」ふたたヴィ「赤ちゃんはどこからくるの?」レビュー(2/5 ページ)

» 2005年11月17日 15時00分 公開
[仗桐安,ITmedia]

より劇的によりバカらしく ストーリーモード

 さて。肝心のゲームの内容はどうかというと、完全に「きみしね」を踏襲した、間違うことなき続編だ。「きみしね」でも遊ぶことができた「ペイント」や「アバレウシ」にアレンジが加えられたものから、「あかどこ」で初登場する斬新なものまで、タッチアクションを駆使したミニゲームがぎっしりと詰まっている。ノーマルで進んでいくとハードが登場したり、ストーリーモードをクリアすると更に要素が追加されたりと、そのボリュームはかなりのもの。

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 メインであるストーリーモードを進めることで各ゲームがメモリーズ、もしくはアタックという項目に追加されていく。追加されたゲームは、メモリーズやアタックを選択することでとことんやり込むことができるのだ。

 基本的にはストーリーを進めなければ遊べるゲームが増えない仕様ではあるのだが、「きみしね」にはなかったスキップという救済措置がある。これは「どうしてもクリアできない!」「何度やってもミスってしまう!」というゲームがあった場合に、全ストーリー中1回だけゲームをスキップできるというもの。

 確かに「きみしね」では難しくて投げ出しそうなゲームがいくつかあった。「あかどこ」でもやはり各ゲームの歯応えは充分で、個人的には「フキヤ」「ショクリョウ」「ラヴボンバー」などでくじけそうになったりもした。おそらく人によって得意なゲームと苦手なゲームというのがあると思う。硬派な難易度の今シリーズにおいてこういった初心者を助けるオプションがついているのは嬉しいことだ。

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 「きみしね」のストーリーモードはひとりの男がひとりの女に恋をして突き進むシンプルなものだったが、「あかどこ」では続編ならではのパワーアップが図られている。

 女性に主人公が一目惚れをするという導入部分は一緒なのだが、「あかどこ」ではなんと主人公と同時に11人の男たちも彼女に一目惚れをしてしまう。驚異の12人同時一目惚れである。そこから始まる壮絶な13角形ラブバトル。中盤からはもうひとりの女性も登場し、総勢14名が起こすシュールでスラップスティックなドタバタ恋愛劇が進行する。「きみしね」以上に劇的で変化に富んだストーリーはきっとあなたを虜にするだろう。「そんなバカな」と思ってしまう脱力系のバカバカしい設定でありながらも先が気になってしまう。ストーリーを進めたくなってしまう秀逸な展開が用意されている。

 個人的には11人の男たちの怪しさ、というか、胡散臭さに惚れた。時に味方に、時に敵になる彼らの存在が一筋縄ではいかない「あかどこ」物語の形成に一役買っている。そして最後には愛と感動のエンディングが待っている!

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