銃を撃つのはもう飽きた!?――多彩な特殊能力が楽しい新感覚アクションが登場「ダークセクター」レビュー(2/3 ページ)

» 2008年04月15日 15時26分 公開
[板橋舟人,ITmedia]

徐々に開花していくヘイデンの特殊能力

新たな特殊能力が使えるようになると、その操作方法や能力の説明が表示される。マニュアルいらず

 冒頭で触れたように、ヘイデンは普通の人間だ。だがウイルスに感染した後は、物語の進行に応じて、未知の特殊能力が徐々に利用できるようになる。

 例えば、感染直後のヘイデンはグレイヴしか使えないが、しばらくゲームを進めると、遠くにあるアイテムをグレイヴに吸着させて手元に引き寄せられるようになる。手が届かないような場所にあるアイテムも、これで入手できるようになるのだ。

 さらにゲームを進めると、グレイヴ属性をまとえるようになる。ステージ中には、漏電した配電盤や燃える瓦礫、凍りついたタンクなどがある。これらにグレイヴを当てると、グレイヴは数十秒間その属性を宿すという仕組みだ。

 例えば雷撃をまとったグレイヴは、電気で動くドアをあけたり、水場にグレイヴを投げて水中にいる敵を全員感電させる、といった使い方ができる。炎をまとうと、障害物を燃やしたりできる。氷は邪魔な炎を消火する、といった具合だ。

 これらの特殊能力を活用して突破するトラップもタップリ登場する。だが、どうすればそのトラップを突破できるのかは、ちょっとしたヒラメキが必要になるため、筆者は結構難しく感じた。操作的に難しいトコロはほとんどないため、一度答えが分かってしまえば、以後は簡単に突破できるのだが……。

グレイヴに炎や氷をまとうことが可能。例えば炎をまとったグレイヴで敵を攻撃すると、敵が燃える
グレイヴに電撃をまとい、電気式のドアにぶつけてドアを開ける……といった謎解き要素も

 また、敵の攻撃を跳ね返すシールドを一定時間出現させたり、自身を透明化するなど、特殊能力の数はかなり多彩だ。どの能力もトラップを突破するために必要だが、通常の戦闘でも非常に役立つのがポイントだ。

 例えばシールドは、敵の攻撃を反射させて倒したり、スマートに盾として活用したりと、意外と多彩な利用方法が楽しめる。透明化を使えば、敵に気づかれること無く敵の背後に回り込んだり、そこから強力な近接攻撃をおみまいしたりと、多彩な局面で役立つだろう。

 単にアクションも楽しく、グレイヴをからめて積極的に使っていきたくなる。従来のFPS/TPSとは、全く違った戦闘が楽しめる、という一点においては、かなりの高いレベルで成功しているように感じた。

前方に一定時間シールドを展開する特殊能力も。敵の攻撃を防ぐだけでなく、飛び道具を跳ね返すことも可能だ
ちょっと分かりにくいかもしれないが、透明化することも可能。カメラに写ったものに応じて作動するトラップを回避できる

銃器をパワーアップして楽しむのだ!

 ここからは、もうひとつの武器である銃器について述べていこう。銃器を使っているのは主に敵の軍隊で、武器が感染者に利用されるのを避けるため、感染者が拾うと一定時間で武器が使えなくなるセキュリティが施されている。感染者となったヘイデンも同様で、敵が落とした武器を拾っても、数十秒しか利用できない。

 ではまったく銃器を使えないのかというと、そうでもない。ヘイデンが最初から所持していたハンドガンはそのまま使えるし、ゲームを進めるとブラック・マーケットという場所で新たな武器を購入できるようになる。ここで手に入れた武器は、弾薬が続く限り利用できる。

 使用回数に制限が無く、また攻撃力も高いグレイヴの方が使い勝手がよく、銃器はオマケ的な印象を受けるだろう。だが筆者のプレイでは、ゲーム後半になるにつれて、銃器の使用頻度がどんどん上昇していった。その理由は、敵の耐久力にある。

ブラック・マーケットでは、ハンドガンやマシンガンといった銃器を購入できる。ちなみに武器は架空のもの
購入した武器は、ケースを組み込んでアップグレードすることも可能だ。一度組み込んだケースは外せないので慎重に

 ゲーム後半になると、接近攻撃をしてくる敵の耐久力が非常に高く、グレイヴを数回当てないと倒せない。グレイヴは“投げて戻ってくる”というその特性上、連射は不可能。つまり短時間で大ダメージを与えることには向いていなく、これらの敵には不向きだ。属性をまとえばより大ダメージを与えられるが、付近に炎や電気がないと使えないし……。

 というわけで銃の出番となる。銃器はノーマルの状態だとグレイヴよりも攻撃力が低く、使い勝手が悪く感じるのだが、実はアップグレードすることが可能だ。ゲーム中には、いたるところにアタッシュケースのようなものが置かれており、これを入手し、ブラック・マーケットで武器に組み込んで強化する。

 ケースの能力は、リロード時間を短縮させるものや装弾数を増やすもの、感染者に対しての攻撃力を飛躍的に増大させるものなど、かなり多彩だ。ただし、各武器ごとに組み込めるケースの数が決まっているため、制限なしにアップグレードできるわけではない。

ゲーム後半ではグレイヴの攻撃力不足を感じることがしばしば。アップグレードしたショットガンが非常に役立った

 接近戦での攻撃力不足に悩んだ筆者は、これを補うために、ショットガンをアップグレードしてみた。これが非常に強い! 件の耐久力が高い敵も2発ほどで倒せ、また連射もできるため、グレイヴの出番は大幅に減少してしまった。まあゲーム中盤までは、ほぼグレイヴ一本で戦ってきたため、全体的に見るとバランスが取れていると思えなくもないが。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/25/news016.jpg 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  2. /nl/articles/2404/23/news090.jpg 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  3. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  4. /nl/articles/2404/25/news043.jpg 娘の給食の献立表を見たら…… 正体不明の“謎の料理名”が「これはわからんw」と話題に その意外な正体に納得!
  5. /nl/articles/2404/25/news129.jpg プロ野球チップスでまた“不良品”流出 伊藤大海「176m」表記に続き…… カルビー謝罪「深くお詫び」
  6. /nl/articles/2404/24/news018.jpg 1年半ケージに引きこもっていたシャーシャー猫が、ある夜布団に入ってきて…… 感涙の行動に「まるで別猫」「こんな日が来るなんて」
  7. /nl/articles/2404/24/news017.jpg メルカリで300円の紙モノセットを買ってみたら…… 出品者のあたたかな心遣いに「利益は考えていないんでしょうね」「見ててわくわくします」
  8. /nl/articles/2404/23/news185.jpg 子どもに高級キーボードのパーツを捨てられた → 公式の“先読みしすぎた対応”が話題「そういうこともあろうかと」
  9. /nl/articles/2401/18/news015.jpg 巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに…… 衝撃の経過報告に「死なないで」
  10. /nl/articles/2404/22/news124.jpg ダイソー「マルチ万能ほうき」が家事ラクの救世主 名前負け知らずの便利さに「これやばっ!!」「220円に驚き」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」