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indexmakerコマンドによるインデックスの作成

 さて,このように作成してきたcfgファイルだが,結局,cfgファイルの“[]”内に指定した統計情報名だけのファイルに分散されるので,扱いがやや面倒だ。そこで,index.htmlファイルを作り,各統計情報のページにリンクを張っておくと便利だろう。リンクを張るには,手動でやる方法もあるが,MRTGにはindexmakerというコマンドがあるので,それを使うと簡単だ。次のようにすればよい。

# /usr/local/mrtg-2/bin/indexmaker /usr/local/mrtg-2/data/mrtg.cfg > /usr/local/mrtg-2/data/index.html

 すると,cfgファイルに含まれるグラフの日ごとのグラフが含まれ,その日ごとのグラフをクリックすると各統計情報へのページに飛ぶリンクが張られたindex.htmlファイルが作られる(Fig.10)。

Fig.10 index.htmlファイルの内容
fig_10

MRTGのまとめ
 以上,簡単だが,MRTGを使ったSNMPデータの統計処理を説明した。ここで紹介した以外にも,MRTGにはたくさんのオプションがあり,さまざまなグラフを作ることができる。それらの設定方法については,MRTGのmanを参照してほしい。

 MRTGの基本は,OIDで指定された2つのオブジェクトがもつデータをグラフ化することだけである。その点さえ理解していれば,さまざまなオプションの理解はさして難しくないだろう。

 ところでMRTGと同じ作者が,より高機能なRRDtool(Round Robin Database tool)というプログラムを作成している。RRDtoolはSNMPで取得したデータをデータベース状に格納し,さまざまな加工ができるユーティリティだ。MRTGでは,2つのデータしかグラフ化できないのに対し,RRDtoolでは,スクリプトを使ってさまざまな加工ができる(ただし高機能な分だけ扱いは複雑だ)。SNMPで取得したデータをグラフ化するだけでなく,より統計的な集計をしたいのであれば,RRDtoolの導入を検討するのもよいだろう。

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