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USBプリンタ「PM-790PT」を使ってみよう
 ここまででプリンタを使うための準備が整った。次に,モジュールを組み込んでプリンタを使うための手順に移ろう。

# /sbin/insmod printer


ここではモジュールの組み込みにinsmodコマンドを使ったが,modprobeコマンドを使っても構わない。

 これにより,先に作成した/dev/usb/lp0というキャラクタデバイスを通じUSBプリンタが利用できるようになる。次に,/etc/printcapファイルを変更し,出力先を/dev/usb/lp0を利用するようにしよう。

 今回は,USBプリンタの使用例としてセイコーエプソンPM-790PTを挙げた(写真1)。このモデルは,基本的にはWindowsやMacOSが動作保証OSであり,Linuxに正式対応しているわけではない。しかし,GhostScriptのフィルタを利用すればLinuxでも問題なく印刷可能だ。

写真1■PM-790PT(セイコーエプソン)
photo01

 GhostScriptのフィルタは,RedHat Linuxなどのディストリビューションにも用意されている。また,エプソンコーワから「Photo Image Print System(以下,PIPS)」と呼ばれるソフトウェアも提供されている。PIPSにはGhostScriptのフィルタだけでなく,プリンタ用紙や印刷方式を設定するユーティリティも含まれている。各機種ごとに依存した高機能な印刷が実現できるのだ。原稿執筆時点において,PIPSが対応しているプリンタはTable 1の通りである。

Table 1■PIPSが対応しているプリンタ

PM-3500C PM-3300C PM-3000C
PM-2200C PM-2000C PM-900C
PM-880C PM-820C PM-790PT
PM-800C PM-780C PM-770C
PM-760C PM-750C PM-670C

 セイコーエプソンのプリンタを使うのであれば,PIPSを利用したほうがよい。しかし,ここではほかのメーカーのプリンタを使用している読者のことも考え,まずはGhostScriptを使った標準的な設定方法を解説していく。その後で,PIPSを利用した設定に触れていくことにする。


エプソンコーワでは,インクジェットプリンタだけでなくレーザープリンタ用の「GS Laser Printer Driver」も提供されている。

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