■いちばん近道なLinuxマスター術
第11回ADSLを利用したストリーミングサーバ構築(前編)
 ADSLは,数年前では考えられないほど個人で利用するには帯域の広い回線である。このため,容量の大きなファイルなどをダウンロードしていなければ,回線はほとんど空いている状態だろう。この空きを有効活用する用途の1つとして,ヘルプデスクでは映像をストリーミング配信するという楽しみ方を提案したい。
 今回は,商用サイトでしか実現できないと思われがちなライブ放送を,RealNetworks社のReal System Serverを利用して,Linux上からストリーミング配信する手順を解説していこう。

映像配信は個人でもできるのだ

 この記事では,ADSL回線を前提として,個人でもできる映像配信の方法を順序だてて解説していく。概要から具体的な設定方法まで挙げていくので,興味のある人は試してほしい。

 映像配信をするには,一般的にWindowsによるサーバを使う「Windows Media」による方法と,WindowsやLinuxが利用できる「Real System」がある。今回は,Linuxを前提とした配信なので,おのずとから後者のReal Systemを選択した。この方法では,Real Video(映像)とReal Audio(音楽)が配信でき,これらのファイルには拡張子「rm」や「ram」が付けられている。以下では,これらのファイルをRMファイルと呼ぶことにする。

 また,順番に解説をしていくが映像配信には「用意されている特定容量のRMファイルを配信する」方法と,「キャプチャしながらライブ配信をする」方法がある。後者は,アーティストなどがコンサート模様として配信する際に用いられる方法だ。

 RMファイルを読み込んで再生するのは,RealNetworks社が配布をする「RealPlayer」だ。「RealPlaye Basic」は無償配布されているので,多くの人はすでにインストールしているだろう。RMファイルは数多くの映像・音楽系のWebサイトで使われており,これらの映像や音楽を日ごろから楽しんでいる人も多いはずだ。

Webサーバを利用した配信
 RMファイルは,RealNetworks社からリリースされているRealSystemのサーバパッケージ「RealSystem Server」を利用して配信するのが本来の使い方だ。

 しかし,Apacheなどの一般的なWebサーバを利用して配信することもできる。その場合には,HTTPプロトコルでRMファイルがクライアントに向けて送信されるのだ。

 特にWebサーバに対する設定をしていなければ,RMファイルはダウンロードが完了しなければ再生が始まらない。RMファイルのダウンロードがすべて完了するまでは待たされることになる。

 しかし,WebサーバのMIMEタイプの設定において,拡張子「ram」のファイルを“audio/x-pn-realaudio”に関連づけておくと,ramファイルをWebサーバ上に配し,ramファイル内に記載されたRMファイルをダウンロードしながら再生することができる。これが映像配信の基盤となっているところだ。

 例えば,WebサーバにApacheを利用しているのであれば,Apacheのmime.confファイルに次のように記述しよう。

audio/x-pn-realaudioram


mime.confファイルは,ソースからのコンパイルされたApacheの場合,/usr/local/apache/confディレクトリに保存されている。

 拡張子.ramのファイルには,配信したいRMファイルの名前を次のように記述する。

http://サーバー名/配信したいRMファイル名

 ここで例えば,http://www.example.co.jp/からfoo.rmというファイルを映像配信をしたい場合には,次の内容のfoo.ramファイルを用意すればよい。

http://www.example.co.jp/foo.rm

 これで視聴者が,foo.ramファイルのリンクをクリックすると,RealPlayerが起動され,foo.rmの完全なダウンロードを待たずに映像を観たり,音声を聴いたりすることができるのだ。

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