王道路線で目指すは“究極のスマートフォン”――座談会で見えた SH-01Dの全貌ITmedia読者×シャープ開発陣(2/3 ページ)

» 2011年12月16日 09時30分 公開
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裏側の通信を抑える「エコ技」機能

photo シャープの宇徳氏

 スマートフォンユーザーの多くが不満の声を上げるのが「バッテリーの持ち」だろう。これを解消すべく、シャープがSH-01Dをはじめとする今回の秋冬モデルのスマートフォン(SH-04Dを除く)に搭載したのが「エコ技」機能だ。通常/技あり/お助けという3つのモードを用意し、利用シーンに合わせて簡単かつ効率よく消費電力を抑えられる。通常と技ありモードでは設定を個別に変更してカスタマイズできるのも特徴で、時間やバッテリー残量ごとにモードを自動で切り替える設定も用意した。震災で連絡が取りたいときに、バッテリーが尽きてしまった……という事態を防ぎやすくなるのがお助けモード。電力を消費しやすい機能をほぼオフにして最も省エネ効果を高めてくれるほか、緊急地震速報を受信すると、お助けモードを勧めるUI(ユーザーインタフェース)も採用しているという。

 「エコ技」機能の大きな特徴として注目したいのが「省エネ待受」だ。これを利用することで、バックグラウンドで動くアプリを制御して“裏の通信”を抑えられる。例えば、TwitterやFacebookにコメントが付くとリアルタイムで通知されるのは、いずれもバックグラウンドで通信をしているため。これらの通信をなくすことで、「画面を消していたのにいつの間にかバッテリーが大幅に減ってしまった」という事態を防げる。宇徳氏は「Android™ はオープンなプラットフォームで、さまざまなアプリを使えるのが魅力ですが、一方で裏側で自由に動き回るアプリがあり、バックグラウンドで通信しています。画面がオフの状態なのにいつの間にかバッテリーがすごく減っているのはおかしいという不満が生じるので、ユーザーが予期せぬバッテリーの消耗を防ぎたいと考えました」と省エネ待受搭載の意図を説明する。この省エネ待受は、技ありモードではオンかオフを選べ、お助けモードでは強制的にオンになる。

photophoto エコ技の主な特長(写真=左)。「エコ技設定」から3つのモードにワンタッチで切り替えられる(写真=右)
photophoto 各モードの概要と想定利用シーン
photophotophoto バックグラウンドでの通信を抑える「省エネ待受」(写真=左)。「エコ技」機能で制御される項目。通常/技ありモードでは個別に編集できる(写真=中)。ウィジェットもプリセットされる(写真=右)
photophoto バッテリー残量や時間帯によってモードを自動で切り替える設定も用意した

 なお、省エネ待受で通信を抑えたいが、例えばGmail™は即時受信したいという場合もあるだろう。そんなときは、省エネ待受の編集項目から呼び出せる「対象外リスト」で「Gmail」にチェックを入れればよい。ここでチェックを入れたアプリは、省エネ待受時にも通信が維持される。ただ、対象外リストに表示されるアプリは五十音順に並ぶだけで、「このリストだけを見て、どのアプリの消費電力が高いのかが分からない。消費電力の高い順に表示してくれると親切だった」との指摘も。「今後の検討材料にする」とのことなので、バージョンアップに期待したい。

photophotophoto 「省エネ待受」の右側にある「?」→「詳細」をタップすると、省エネ待受の対象外リストが表示される。ここでチェックを入れた項目は、省エネ待受がオンの状態でも通信が可能になる
photo 方波見豊氏

 「エコ技」機能はウィジェットを設置すれば通常/技あり/お助けモードにワンタッチで変更できる。しかしエコ技ウィジェットのサイズは1種類しかなく、「ホーム画面には常にいろいろなアプリやウィジェットで埋まっているので、各モードのオンとオフを切り替えるだけの小さなウィジェットがあってもよかった」という要望も挙がった。

 SH-01Dを試用した方波見氏は、「夏モデルと比べて省エネのレベルがぐっと上がった」と感じたようだ。「Wi-Fiも3Gも切って使ってみたところ、まったくバッテリーが減りませんでした。Wi-Fiだけ切る/3Gだけ切るパターンも試しましたが、やはり減りが遅かったです。長時間使わないと分からないので店頭で試せないのが残念。実際の省エネ効果をグラフで露出するといったサンプルがあると伝わりやすいかもしれません」と感想を話した。


おくだけ充電や急速充電の対応は?

 無接点充電ができる「おくだけ充電」(Qi)に対応しないのが少し残念だが、この点について方波見氏が質問すると、「Qiは厚さが弱点」とのこと。シャープのQi対応スマートフォンでは、電磁誘導で電気を流すための送電コイルをバッテリーに入れているため、1ミリほど厚くなるという。SH-01Dでは薄さを重視したため、今回は見送られた。

photo SH-01Dの設定画面は黒地になっている

 「急速充電器の採用は?」との質問が挙がると、「バッテリーの持ちを長くするだけでなく、充電時間を短くすることも使い勝手をよくする上では大事なこと。視野に入れて検討しています」と磯部氏が回答した。

 SH-01Dのバッテリー容量は、SH-12Cの1240mAhから1520mAhと大きく向上している。「ユーザーからのフィードバックがあって容量が上がったのか」との質問が出たが、「SH-01DではデュアルコアCPUとHD液晶を搭載しており、どう考えても消費電力は増すので、容量を上げないと成立しません。加えて『エコ技』機能でエコを前面に出しました」と木戸氏は説明する。端末の仕様上、バッテリー容量アップは必然だったといえる。

 また、「ものすごい土壇場で決まった」というのが設定画面。SH-12Cなど従来モデルの設定画面は、白地に黒い文字で表示されていたが、SH-01Dでは黒地に白文字に入れ替わっている。これは「黒地の方がバックライトを使わず消費電力を抑えられるため」(稲森氏)。内蔵壁紙も、明るい色よりもシックなテイストのものが多い。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2011年12月22日