国道246号をひたすら西に向かい、そして、静岡県に入って県道401号線から国道469号線に入り、東富士演習場や富士サファリパークを経由し、途中、濃霧に道を阻まれながら、県道24号を南下、田子の浦(吉原)から国道396号線を西に向かい、富士川を渡って由比で国道一号線に合流し、清水は三保の松原に到着した。9時に横浜を出発して18時に到着。さあ、三保の松原から富士山を望むぞ! 北の空はー!!
「なーんもみえんがね」
うぉーん、なんてこったい。富士山は雲に隠れてしまった。
しかし、この時期、明け方には雲がなくなって富士山が姿を見せることも多い。それを期待して、“テントを張って”一晩待つ。その夜、撮影した景色のチェックでもSHL22は活躍した。
SHL22は画質エンジンとして「FEEL artist」を導入している。FEEL artistは、ディスプレイに表示する色を「HSV色空間」を用いて表示するが、HSV色空間では、色相(Hue)と彩度(Saturation)、そして、明度(Value)の3要素で色を表現している。通常、デジタル機器で色を表示する場合、RGBといった3原色の比率で求めているが、これと比べて、HSV色空間は人間が色を把握する仕組みに近いため、シャープの開発者によると「人間が“それらしい”と感じる色調を再現してくれる」となる。
実際に、撮影した撮影画像をSHL22とFEEL artistを導入していない従来モデルで表示すると、SHL22で表示する撮影画像は、撮影したときの印象により近い。4.9インチというスマートフォンとしては大きいディスプレイサイズもあって、バイクツーリング中に途中過程を振り返るフォトビューアとしてもSHL22は適していることを、1人テントの中で体感した彼であった。
「すっきりと晴れ渡った空にそびえる富士山と美しい三保の松原」を期待して待った翌朝、晴れるどころか「濃霧」に三保の松原は覆われていた。夏の富士山は、夜明け前後をすぎると湿った海風が南側に雲を生み出して富士山を隠してしまう。とはいえ、これ以上日程を延ばすこともできない。残念無念、「三保の松原と富士山の“世界遺産セット”を撮影してきますよ、がっはっはー」という約束を果たせず、横浜へ帰る道を走り出した彼とモトラとSHL22。しかし、清水の街中で、いきなりガソリンの臭いが立ち込めた。「じょじょー! 」「げげー! 」 なんと、キャブレータのチューブからオーバーフローしたガソリンが流れ出しているではないか! モトラ爆発寸前。
急きょ、モトラを止めて燃料コックを閉めて途方に暮れる彼。しかし、ここで彼を救ってくれたのが、SHL22にインストールしたホンダ製Androidアプリ「Honda Moto LINC」だ。バイク乗りのことを考えて開発したこのアプリについては、別な機会で詳しく紹介する予定だが、その“バイク乗りのための機能”の1つに「販売店検索機能」がある。
この機能では、「東海・北陸・甲信越」>静岡県>静岡市清水区とエリアを絞ると清水区にあるホンダの正規取扱店のリストがでてくる。さらに、そこからショップを選んで「インターナビ ポケット/地図で見る」を選択すれば、ショップの場所も確認でき、Google Mapsで現在位置からの経路も求めることができる……、とはいえ、走行できないモトラをひっぱっていけるショップはあるのかないのか……、あ、あったああああ!
こうして見つけた「徒歩8分」にある「オートプロショップ安竹」に、モトラをひっぱってたどり着く。「開店前からごめんください。ちょっと修理を頼みたいのですが」「あー、ちょっと修理できるかどうか分からないねー。だって、“アレ”でしょう?」
アレといわれてしまったモトラ。生産中止から30年近くたって、主要パーツは欠品になって久しい。果たしてモトラを修理して、清水から横浜に帰ることはできるのか! できないのか! どっちなのか! 最悪SHL22だけは持ち帰ってね……。(TO BE CONTINUED……)
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提供:シャープ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia Mobile 編集部/掲載内容有効期限:2013年8月8日
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