FOMAの真の課題「技術的に優れていれば売れる」のが間違いなのは,ドコモ自らが証明したはず。どうなる? FOMAのiモード。
大きなニュースが少なかった先週,アクセスランキングのトップを飾ったのは“FOMA”だ。 FOMA端末の入荷状況は,最近になってかなり改善されたようだ。スタンダードタイプの「N2001」は在庫も潤沢。量販店では依然売り切れが続いているところもあるようだが,一部のドコモショップなどでは色も自由に選べるようになった。データタイプの「P2401」は量販店でも潤沢に在庫を持っているという。 ただしビジュアルタイプの「P2101V」は入荷量も少なく,「入荷してもすぐに売れてしまう」(都内ドコモショップ)状況のようだ。 FOMAの真の課題鳴り物入りで登場したFOMAには,もともといくつかの課題がある。しかし現在,技術的に“FOMAの課題”といわれていることは早晩解決するだろうことが多い。 接続性などネットワークに関連する問題は,現在も続けられている改修と基地局の増加によって解決し,待ち受け時間が短い,端末が重い,といった問題も,新端末によって改善される。これらの問題は,新製品が登場したときには常にあったこと。数年経って一般に普及する頃には解決されている。 しかし地道な改善ではどうしようもないのが,通信料金の高さと,コンテンツの不足だ。 もちろんFOMAではすべてが高いというわけではない。通話に関しては現行の携帯電話と同等,パケット料金に関しては3分の2に値下げされている。 しかしFOMAならではのアプリケーションを使うと,料金は高い。テレビ電話は通話の1.8倍の料金だし,最大384Kbpsというデータ通信は,最大4600円/分の課金が発生する。 「高速なデータ通信速度でリッチなコンテンツを!」という夢は,この料金を前にして微妙な位置に立たされている。KDDIが「次世代通信方式ではデータ通信定額制を導入」と打ち上げているだけに,“ドコモの場合はシステムが違うため高額”という説明ではユーザーは納得しないだろう。 さらにコンテンツの不足はどうしようもない。iモードの立ち上げ時にはあれだけうまくコンテンツプロバイダが参入したくなる環境を作り上げたのに,FOMAではどうしてコンテンツプロバイダが集まらないのか不思議なくらいだ。 「技術として優れていれば売れる」というのが間違いなのは,音質に優れデータ通信速度の速いcdmaOneと,その面では劣るものの多くの魅力的なコンテンツをそろえたiモードとの戦いで証明されたはず。 今後FOMAがどのような手段でコンテンツを拡充させていくのかが注目される。 [斎藤健二,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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