徹底的にデータを消去! ブックオフの「中古スマホ買取」が安心・安全な理由
古本でおなじみの「ブックオフ」が、スマホや携帯電話の買取に力を入れている。端末内のデータを徹底的に消去するなど、セキュリティと品質にこだわった同社の取り組みを取材した。
「古本に次ぐ商材」 ブックオフが本気で携帯電話を扱う理由
話題の「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」が発売となり、またAndroidスマートフォンも新モデルの発表・発売が相次いでいる。人気機種が登場することで盛り上がる携帯電話市場だが、多くの人が端末を買い換えるため、“もう1つの市場”である中古の携帯電話売買も活況を呈している。
今やスマートフォン・携帯電話を買い取ってくれるのは、専門の中古ショップから、PCショップ、リサイクル店、質屋とさまざま。自宅から送る通販形式のサービスもあれば、個人でネットオークションを利用するケースもあるだろう。
なかでも全国規模で買取サービスを提供しているのが、“本を売るならブックオフ”のCMでおなじみのブックオフだ。店舗を訪れたことがある人なら、本やCD、ゲームだけでなく、スマホや携帯電話がディスプレイされているのを見た人も多いはずだ。
とはいえ、ブックオフは古本屋さん。個人情報が詰まったスマートフォンや携帯電話を安心して売れるのだろうか? 今回はそんな疑問をブックオフにぶつけてみた。
そもそもブックオフはなぜ中古携帯電話の取り扱いを始めたのだろうか? ブックオフによると、もともと古本に限らず「捨てない人のインフラをつくるカンパニー」を目指しているという。だから店舗によっては、本だけでなく、CD/DVD、デジタル家電、ゲーム、アパレル、ブランドバッグから、フィギュアやトレーディングカード、スポーツやベビー用品など幅広い中古品のリユースを行っている。
携帯電話は数ある取扱品のなかでも、古本に次ぐ「ブックオフ第2の中古商材」と重要視されているという。その背景にあるのが、約1億5000万件と言われる携帯電話回線の契約者数。総人口を超える規模で普及し、定期的な買い換え需要がある携帯電話だけに、機種変更した端末を買取に出したい、中古でも良いから安く端末を手に入れたい――というニーズは非常に多い。
そんな中古の携帯電話市場をさらに活気付けているのが、MVNOが提供する「格安SIM」の存在だ。大手キャリアよりも安く通信サービスが利用できる反面、その恩恵に預かるには端末もリーズナブルに用意しなければならない。つまり、格安SIMと中古端末の相性はバッチリというわけだ。
そんな格安SIMは契約数が170万回線ほどで、まだ一部のユーザーにしか広まっていない。成長が見込める分野であると同時に、ブックオフが中古携帯電話の買取と販売を進めることで、「中古端末と格安SIMでもっと通信料を安くできる」という意識を広めたい――という願いも込められている。
事実、ブックオフが中古携帯電話の買取を始めた2012年4月から、この2年半の取扱量は右肩上がり。初年度と2年目を比べると買取台数は9万台から16.4万台と182%も増え、販売台数は6.1万台から10.7万台の175%増と大きな伸びを見せている。
ブックオフにケータイを売るメリットとは? 全国展開・統一価格・セキュリティ!
では、売る側の視点で見て、ブックオフでスマートフォンや携帯電話を買い取ってもらうメリットはどこにあるのだろうか? それが以下にあげる、ブックオフで携帯電話を買い取ってもらうメリット4点だ。
本と一緒に売れる
これは言うまでもなく、古本と一緒に持って行けば一緒に査定してくれるということ。前述したように店舗によっては、さまざまなものを買い取っているため、大掃除、引っ越し、片付けのあとにまとめて売りに行ける。この手軽さはブックオフならではといえるだろう。
全国に店舗がある
ブックオフは、直営・フランチャイズ(FC)合わせて全国に980店を展開する巨大チェーンだ。そのなかの800店弱で中古携帯電話の買取を行っている(販売するのは663店舗)。他のショップやサービスと違い、日本全国で買い取ってもらえるのは地方のユーザーにはありがたい。
壊れていてもどんなに古くても買取
ブックオフでは、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイルの機種を中心に買い取っているが、3社以外の端末や、古いまたは壊れて使えないものでも最低100円で買取ってくれる。付属品や箱がない場合はもちろん、ディスプレイが割れていたり、水没マークがにじんでいても大丈夫だ。
もちろん、より新しい機種でコンディションがよければ、査定価格は高くなっていく。その買取価格は同じ機種であれば、基本的に全国で統一されている。相場は日々変わるが、店舗や地域によって買取価格に違いがないのは公平感が高い。
セキュリティ面で安心
中古の携帯電話売買で一番重要なのがセキュリティ面だろう。ブックオフが買い取った端末は、そのまま店頭に並んでいるわけではない。査定後に初期化(オールリセット)した後に、後述のデータ消去センターに送られ、さらにデータの上書き処理と2度の初期化、そしてクリーニングが行われる。そのうえで再び店舗へと戻っていくのだ。
そのデータ消去センターとは一体どんなところで、どんな管理がなされているのか? このセンターに潜入してその内部を確認してきたのでご紹介しよう。
全国から中古端末が集まり、入念なデータ消去が行われる
横浜市某所にあるブックオフの流通拠点。ここの一角にデータ消去センターがある。全国の店舗で買い取られた携帯電話とスマートフォンは、すべてここに集められ、整備後に店舗へと出荷される。
センター内では専門スタッフが端末の検品を行い、作業の前にもう1度初期化を行なう。そしてさらに、専用のソフトで官公庁レベルというデータの消去作業を行ない、再び初期化して情報が完全に消去されているかを1台1台確認している。
スマートフォンや携帯電話のストレージは、1度の初期化だけではメモリにデータが残っているため、悪意を持った人物が手に入れれば悪用の可能性が残る。そこでブックオフでは、意味の無いダミーデータを上書きすることで、元の情報を読み取られないようにしている。これはPCのHDDを完全に消去する場合でも用いられている方法だ。
個人での売買や小規模な中古ショップによっては、端末の初期化のみという場合もあるだろう。しかしセキュリティ面を考えると、データを完全に消去する専用の設備とスタッフを持つブックオフの安心感は、何ものにも替え難い。
現に、携帯電話の買取を始めてからブックオフでは個人情報の流出が1回も起きていないとのこと。誰もが安心して売買できる仕組みが整っているのだ。
クリーニングされて初めて「商品」に リユースが難しくてもリサイクル
このデータ消去が終わると、もう一度この端末を初期化して、次のクリーニングの工程に移る。クリーニングの担当者もここでデータが消去されているかチェックするという念の入れ様だ。
クリーニングは端子やボタンまわりなども細かくきれいにするが、動作に支障のないキズは直さず、基本的にそのまま。修理や外装交換などは行なわないが、その分、店頭での販売価格を抑えることができる。クリーニング後は店頭のプライスカード(端末の状態などを記入した値札)を作成して、“商品”となった状態で店舗に出荷される。
また一部の端末は、ブックオフが直接ヤフオクに出品。ネットオークションの場で販売する。センター内にはヤフオクへの出品や落札を待つ端末も並んでおり、またオークション用の写真を撮る撮影キットも用意されていた。
さて、このセンターにくる携帯電話やスマートフォンのなかには、対応サービスが終了して通信ができないものや、故障して起動しない、充電ができない、といったものもある。これらの端末はすべて「リサイクル」として、店頭に並ぶことはなく、レアメタルなどの資源として扱われる。
実際、フロアにはリサイクル用のケータイが箱の中に大量に置いてあるのだが、なかには読者が見れば「使えなくても欲しい!」と思うような、懐かしい、レアな機種もあった。思わず「もったいない……」と呟きたくなったが、これらもすべて資源を有効利用するためリサイクルに回される。
このように、ブックオフでは買い取った携帯電話やスマートフォンを1カ所に集約し、個々の店舗では難しい専門的なデータ消去や徹底的なクリーニングを行なっている。こうした効率化を図ることでコストを下げられる、つまり高く買って、安く売ることが可能になるのだ。センターの取り扱い台数は最大で月間3万台にまで対応しているそうだが、すでに間に合わなくなってきており、これから規模を拡大する予定もあるという。
中古のスマートフォンや携帯電話というと、まだまだリテラシーの高い人、分かっている人が利用するもの、と考えがちだ。その大きな原因はセキュリティ面や品質面への不安だろう。
その点ブックオフは、全国で買取と販売を展開する一方、データの消去やクリーニングなどを一括で管理している。セキュリティ面で万全の体制を整えているブックオフなら、使い終わった携帯電話やスマートフォンを安心して買取に出せるはずだ。
関連リンク
提供:ブックオフコーポレーション株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia Mobile 編集部/掲載内容有効期限:2014年11月23日
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.