News 2000年9月19日 09:53 PM 更新

松下,SDカード対応デジタルカメラとカラーFAXを発表

松下電器グループは,SDメモリーカード対応の2製品を発表した。業界初のSDカード対応デジタルカメラと,3種類のカードスロットを持つカラーFAXだ。

 松下電器グループは9月19日,SDメモリーカード対応のデジタルカメラと家庭向けFAXを発表した。デジタルカメラは,2倍ズームレンズと334万画素CCDを搭載した「ipalm PV-DC3000J」。FAXは,SDカードなど3種類のカードスロットを備えた「カラーおたっくす KXPW96CL」で,デジタルカメラで撮影した画像をPCなしでプリントできる点が特徴だ。

SDカードに初めて対応した「ipalm」

 ipalmは,業界で初めてSDカードに対応したデジタルカメラ。松下寿電子工業が発売する。カードサイズとスロット形状がほぼ同じマルチメディアカード(MMC)も使用できる(同梱されるのは16MバイトのMMC)。

 同梱のUSBケーブルでPCと接続し,カメラ側の転送ボタンを押せばPC側の転送ソフトが自動的に起動して画像の転送を実行。またカメラ側の操作でOutlookやEudoraなどのメールソフトを立ち上げ,画像を縮小してメールに添付してくれるなど,PCとの連携機能を重視した。

 発売は10月25日で,価格は9万5000円。

 主な仕様は以下の通り。

製品名 PV-DC3000J
撮像素子 1/1.8インチ334万画素CCD(原色フィルター)
記録画素数 2048×1536/1024×768/640×480(デジタル3倍ズーム時)/320×240(動画)ピクセル
記録方式 静止画:JPEG/TIFF,動画:Motion JPEG
レンズ 6.5〜13mm(35mm換算で32〜64mm),F2.9〜4
電子ズーム 最大3倍
測光方式 中央重点/スポット
露出制御 オート
ホワイトバランス オート/屋外/屋内/手動
フラッシュ オート/赤目防止/強制オン/強制オフ
ファインダー 光学式
液晶モニタ 1.5インチカラーTFT
記録メディア SDメモリーカード/マルチメディアカード
電源 単3型×4本(アルカリ/ニカド/ニッケル水素)
サイズ 92.8(幅)×40.3(奥行き)×96(高さ)ミリ
重さ 約239グラム(電池,メモリカード別)
価格 95,000円

カードスロットを3つ備えた「カラーおたっくす」

 カラーおたっくす KX-PW96CLは九州松下電器が発売する家庭用カラーFAXだ。最大の特徴は,SDカードとスマートメディア,コンパクトフラッシュと3種類のフラッシュメモリカードスロットを装備した点。デジタルカメラで撮影した画像を,本体上部に搭載したモノクロ液晶ディスプレイで選択し,内蔵カラープリンタを利用してプリントを得ることができる。

 カラーFAX部分はITU-T規格に準拠し,対応FAX同士で送受信が可能。原稿読み取り部分は脱着でき,カラー対応のハンドスキャナとして原稿読み取りや雑誌のコピーなどに活用できる。

 また新製品は電子メールの送受信に対応しており,同社では新製品発売と同時に,「おたっくす」ユーザーを対象とした「おたっくす情報サービス」にカラーEメール送受信サービスを追加する予定。これまではモノクロ画像のみだったが,今後はカラー画像を電子メール添付する形でやりとりができるようになる。


カードスロットは3種類とも本体右側に搭載されている

 発売は11月21日で,価格はオープン。店頭での実売価格は9万円前後になると見られる。

 主な仕様は以下の通り。

製品名 KX-PW96CL
記録方式 熱転写方式(400dpi)
対応記録紙 普通紙(A4カット紙)/官製はがき/フォトカラー用はがき/フォトカラー用シール紙
ハンドスキャナ 読み取り速度:A4カラーで約9秒,有効読み取り幅:252ミリ(B4)
本体サイズ 約360(幅)×293(奥行き)×151(高さ)ミリ
重さ 約5.5キロ
価格 オープン


都内で開かれた製品発表会では,同社が開発中の新型ノートPC「HITO」も展示された。HITOをハブとして,デジタルカメラやFAXなどをつなぐホームネットワークの構築が松下の将来戦略で,SDカードはその重要なインタフェースの1つ。発想自体はソニーとメモリースティックの関係に似ている

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[小林伸也, ITmedia]

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