News | 2000年11月6日 11:10 PM 更新 |
Weekly Top10(10月29日〜11月5日)
【国内記事】 | 2000年11月6日 11:10 PM 更新 |
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1位 | Transmeta,IBMからきつい一撃? | ||
2位 | 侵入受けたMicrosoft,ソースコードは安全か | ||
3位 | モンスターPCを作るAMDの新チップセット | ||
4位 | WhistlerとLinux 2.4のβ版同時リリース | ||
5位 | 詳報:2001年はDDRがブレイクか──高性能PC市場でインテルを追撃するAMD | ||
6位 | MSへの侵入,社員の自宅マシンを経由? | ||
7位 | Crusoeの「真のテスト」 | ||
8位 | MSへの侵入,その時アンチウイルスソフトは…… | ||
9位 | 繋がらないフレッツ・ISDN,郵政省が立ち入り調査へ | ||
10位 | eジハード? 中東サイバー戦争が激化 |
IBMは,比較的早い時期からCrusoeの採用を表明していたPCメーカーの1つだ。6月の「PC Expo」では,実機まで展示していた(6月28日の記事を参照)。にも関わらず,Crusoe搭載モデルの開発を中止した。これは,今週中にもIPO(株式公開)する米Transmetaに大きな痛手を与える……というのが大方の見方だ。
ただ,考えてみると妙なものだ。IBMは確かに有力なPCベンダーだが,開発をキャンセルした(と発表した)のは,今のところ1社だけ。実際には,いくつものメーカーがCrusoeを採用し,長時間バッテリー駆動を謳う製品を発表している。特に日本では,ソニー,富士通,NEC,日立製作所と顔ぶれも豪華。IBMの開発キャンセルがCrusoeの評価を決めるとしたら,これらの会社が「判断を間違えた」ということになってしまう。失礼な話だ。
もっとも,今のCrusoeに疑問符を付ける人の心情も分からなくもない。PC MAGAZINEがソニーのノートPCを評価したレビュー記事(英文)では,パフォーマンスとバッテリー寿命でIntelチップ搭載機に劣るという結果が出た。NECと日立のノートにしても,駆動時間が延びたのは「単にバッテリーを大きくしたから」という声もある。富士通の「LOOX」(試作機)でDVD再生をしたあるライターは,コマ落ちが頻発したと話していた。
Transmetaは,CrusoeのCMI(コード・モーフィング・ソフト)が最初にx86コードをCrusoeコードにリコンパイルするため,「繰り返しが多いタスクであれば,数回の繰り返しの後にはパフォーマンスが良くなる」(10月27日の記事を参照)とフォローしている。ただ,それが実際に有効かどうかは製品を長期テストしてみなければ分からないことだ。
果たして,Crusoeに客観的な評価が下されていない時期にIPOすることが,Transmetaに有利に働くのか。それとも不利になるのか。まずはTransmeta株の初値に注目だ。
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