News 2000年12月7日 07:20 PM 更新

独自の記述言語「ICML」は受け入れられるか?──ロペ,米ストリーミングイベントに出展

「SMIL」などと競合する動画配信用記述言語「ICML」のサンプルを携えて,ロペはストリーミングの本場,米国の展示会に出展する。

 12月7日,ロペは独自開発の動画配信用記述言語である「ICML」を,米国で開催される「Streaming media west 2000」に出展することを発表した。

 ICMLは,W3Cが勧告している「SMIL」(スマイル)などと競合する動画配信用の記述言語だ。どちらも動画と連動してコンテンツを表示するために使われる。ロペによると,SMILの代わりにICMLを使うことで,連動するすべてのコンテンツのフレームレイアウトを変更できたり,複数のサブコンテンツを選択したりできるというメリットがあるという。

ICMLの特徴は以下の通りだ(表:ロペ)。

記述言語 ICML SMIL BML DVD
マルチ・シンクロ
マルチ・レイアウト ×
マルチシナリオ × ×
物理記録メディアによる配布 ×
オンデマンド配信 × ×
配信の容易性 × ×

 ロペは,Streaming media west 2000出展にあたり,「B-Hive」と呼ぶ動画配信のソリューションデモを作成した。年内には一般向けのB-Hiveサイトもオープンする予定だ。

 また,これまではICMLで書かれたコンテンツの閲覧には専用ソフトが必要だったが,ActiveXで作られたプラグインの完成により,Internet Explorerで直接表示できるようになった。


サンプルを表示している。中央の動画の表示に合わせて俳優が座っているイスの通信販売用フレームが開いたり,字幕の言語を選択できたりする

 なお,ロペ取締役システム開発部長である鼠屋将志氏によると,「(ICMLを記述できる)オーサリングソフトは,ほぼ完成しているが,2001年の春までは公開しない」という。

関連記事
▼ ロペ,独自の動画配信用記述言語でコンテンツ配信ビジネスを開始

関連リンク
▼ ロペ

[斎藤健二, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.