News | 2001年2月1日 11:59 PM 更新 |
富士写真フイルムは2月1日,デジタルカメラの新製品「FinePix6800Z」「同4800Z」「同2300」を発表した。上位2モデルは,ポルシェデザイン社の手によるスタイリッシュなボディに,強化されたスーパーCCDハニカムを搭載した同社の意欲作だ。3月4日より,順次発売される。
FinePix6800Zは,最大603万画素相当で記録できる実画素数330万のスーパーCCDハニカムを搭載,光学3倍ズームのフジノンレンズと組み合わせた。これに対して,FinePix4800Zは最大432万画素相当の記録が可能な実画素240万のスーバーCCDハニカムを搭載している。CCDの1/1.7型というサイズは同じであるため,記録画像サイズや撮影感度が若干異なるだけで,基本的な性能は変わらない。
起動時間は約2秒,撮影間隔も約1秒と動作は機敏。また,最大5コマの連写機能や,ボイスレコーディング機能,さらに最大320×240ピクセル・10フレーム/秒で最長約160秒までの音声付き動画を撮影する機能も搭載している。
外観は,オーストリアに本拠を置くポルシェデザインのChristan Schwamkrug氏が担当。「これからのデジタルカメラは,性能だけではなく,デザインも重要な選択基準になる」(同社)という判断だ。その結果,従来の縦型デザインを継承しながら,直線と曲線を組み合わせた独特のアルミ・マグネシウ合金製ボディが誕生した。
FinePix6800Zと4800Zのもう1つの特徴は,標準添付されるクレードル「PictureCradle」だ。クレードルに本体をセットすると,自動的に充電を開始し,さらにクレードルのボタンを押せば,専用の画像ビューワ「FinePixViewer」がPC上で自動的に起動,撮影画像を一覧表示してくれる。ここで指定した画像がPCに取り込まれる仕組みだ。クレードルは,PDAや携帯電話,MDプレーヤーなどモバイル製品にはよく見られるが,デジタルカメラでは初めてだという。
そのほかの仕様は以下の通り。価格は,FinePix6800Zが12万8000円(3月4日発売),FinePix4800Zは9万9800円(4月25日発売)となっている。
製品名 | FinePix6800Z |
撮像素子 | 1/1.7型330万画素スーパーCCDハニカム(原色フィルタ) |
レンズ | フジノン光学式3倍ズームレンズ |
記録メディア | スマートメディア(3.3ボルト) |
記録画像ファイル | DCF準拠(JPEG準拠),DPOF対応 |
記録画素数 | 最大約603万画素(2832×2128ピクセル) |
撮影感度 | ISO 100/200/400相当 |
焦点距離 | 35mmカメラ換算で36〜108ミリ相当 |
シャッタースピード | 3秒〜1/2000秒(メカニカルシャッター併用) |
絞り | F2.8〜4.5/F7.0〜10.8(自動切り換え) |
測光 | TTL64分割マルチ/スポット/アベレージ |
露出制御 | オート(プログラムAE)/マニュアル(露出補正可能)/シーンポジション(人物/風景/夜景/モノクロ) |
露出補正範囲 | -1.5〜+1.5EV(0.3EVステップ) |
ストロボ発光モード | オート/赤目軽減/強制発光/発光禁止/スローシンクロ |
動画 | DCF準拠(AVI形式,MotionJPEG) |
ファインダー | 実像式光学ファインダー |
液晶モニター | 2型低温ポリシリコンTFT |
インタフェース | ビデオ出力端子,USB(専用ジャック) |
電源 | 専用充電式リチウムイオンバッテリー |
サイズ | 80(幅)×36.3(奥行き)×97.5(高さ)ミリ(突起部含まず) |
本体重量 | 約258グラム(電池,スマートメディア含まず) |
価格 | 12万8000円 |
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エントリーモデルのFinePix2300は,211万画素CCDを搭載した単焦点コンパクトカメラ。クレードルは付属せず,USBケーブルでPCと接続する。8Mバイトスマートメディアなどを同梱して,価格は4万9800円だ。3月4日発売 |
同日,富士写真フイルムは,デジタルイメージングシステム「Picture The Future」を発表した。FinePixを購入すると,撮影した画像を登録できる20Mバイトのサーバスペースが与えられるほか,「FDiサービス」を利用したプリントサービスなどを受けることができるという。同社は,これらの製品/サービスを21世紀の映像コミュニケーションを創造するものと位置付け,「e-ピクチャーソリューション FinePix & FDi on the Web」という新しいコーポレートメッセージを提案している。
同社の古森重隆社長は「デジタル化,IT化の流れの中で,画像情報が大きなウェイトを占めるようになった。インターネットを利用してIT化,eフォトを推進し,写真とイメージングでユーザーニーズに応えたい」と話している。
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