News 2001年2月1日 07:46 PM 更新

東京めたりっく通信,DIYを標準に

東京めたりっく通信は,コンシューマー向けのADSLサービスに関しては,標準的にユーザーの手による宅内工事を適用する方針。

 東京めたりっく通信は1月31日,DSLモデムやスプリッタの売り切り制とユーザーによる宅内工事(DIY:Do It Yourself)に関する見解を発表した。コンシューマー向けのADSLサービスではDIYを標準とする一方,売り切り制については「将来的に端末の価格低廉化と多様化が期待できる」と評価しつつも,モデムなどの店頭販売については慎重な姿勢を見せている。

 端末を販売することが可能になるのは,電気通信端末機器審査協会(JATE)がDSLモデムおよびスプリッタの認定を開始するため。JATEの認定を得た機器は,一般の電気店などでも販売できるようになる。しかしながら,東京めたりっく通信では,「JATEの認定は,DSLモデムがNTTなどの第1種通信事業者のネットワークに接続されても障害を誘引しないことの確認であり,DSL事業者のサービス提供の可否が確認されるものではない」と指摘する。「DSLモデムは多くのメーカー間で互換性がないため,2月の時点で電気店などがモデムを販売するようになっても,サービスには提供できない」(同社)。

 特に,東京めたりっく通信は,スループットを上げやすいAnnex AやG.dmt方式のAnnex Cに準拠したモデムを利用しており,NTTやイー・アクセスなど多数の事業者が使っているG.liteのAnnex Cとは互換性がない。つまり,端末が電気店などで販売されるようになったとき,誤って非対応のモデムを購入してしまうトラブルが一番発生しやすいサービス,ともいえる。「接続が確認された場合,その旨を店頭などで表示してもらうように(店舗やメーカーに)依頼する予定だ」(同社)。

 東京めたりっく通信では,既に複数社のモデムを試験している。しかし,当面は,同社が用意するモデムをレンタルするか,購入するかのどちらかになる見込みだ(購入については現在検討中)という。なお,既にユーザーが利用しているDSLモデムを購入したいといったケースに関しては,一部のモデムを除き,可能にする予定。

DIYを標準に

 一方,ユーザーの手による宅内工事については,2月中旬からADSLの「Single」「Family」を対象に,試験的に導入を開始,3月には本格的に展開する。新規申し込みに関しては,すべてモデム買い取り&DIYを基本とする計画だ。初期費用に変更はないが,ユーザーが出張工事を希望する場合は,別途工事費を徴収することになる(金額は未定,今後3カ月程度は引き続き無償で工事を行う)。東京めたりっく通信では,出張工事がなくなっても初期費用が減額されない点について「現在の初期費用はDIYを前提とした料金」と説明している。

東京めたりっく通信DIY導入スケジュール

サービス名 2月 3月
ADSL 中旬:試験導入 DIY本格実施,新規モデム売り切りの開始,電気店などで認定モデムを販売
Advanced ADSL 従来通り
SDSL 従来通り

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[芹澤隆徳, ITmedia]

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