News 2001年5月1日 11:59 PM 更新

IPv6の現在,そして未来(上)

いよいよ商用サービスが開始されたIPv6。アドレスがほぼ無制限に使えるなどと伝えられているが,IPv6導入による真のメリットとは何か。

 NTTコミュニケーションズがIPv6の商用サービスを開始した。マスコミではこれを「新インターネット」の始まりだと大々的に記事にしていた。実際,IPv6導入によるメリットは非常に大きいが,果たしてそれがどこまで正しく理解されているのだろうか。

 IPv6の特徴はというと,多くの人は128ビットもの空間から生み出されるたくさんのアドレスを連想する。これは,現在のIPv4が持っているアドレス空間の枯渇に対する心配が中心にあるからだろうが,実際のところ,そればかりがクローズアップされているような気がしてならない。だからこそ,有り余るアドレスの使い道ばかりが話題になり,白物家電にまでチップを埋め込み,インターネットに接続するという話になるのだろう。

 確かに,それは生活を“ほんの少し”便利にするかもしれないが,そのために余分な投資をするかどうかは別の問題だろう。たとえば,ポットが数万円もしたら誰も欲しいとは思わないだろうし,常時接続されることによるクラッキングやプライバシー情報の流出を心配しなければいけなくなる。誰かのいたずらによってポットがオーバーロード状態になったり,それが元で火災が起こることはないという保証をどう取り付けるのか。

 そうした話が真面目半分,冗談半分で交わされるのは,おそらくIPv6というものがイメージ先行で伝わっているからだと思う。IPv6の本質は,アドレス空間の問題に対処するにとどまらず,スケーラブルなネットワークアーキテクチャを持ち,セキュリティを向上させ,サービス品質を上げ,モバイルコンピューティングの可能性を広げるという役割を持っている。これらの機能の多くは,現在,そして将来の企業活動にとっても重要な意味を持つはずだ。もちろん,わたしたち一般ユーザーにとっての恩恵も多大である。

 以降,次のような形でその特徴や機能を確認していきたい。

1. プロローグ
2. IPv6の誕生
3. IPv6とは
4. IPv6の技術(1)
5. IPv6の技術(2)


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