News 2001年5月28日 11:50 PM 更新

「インパクは,これから見ます」――竹中・経済財政政策担当大臣

インパク開幕150日を迎え,決起集会が開催され,堺屋太一氏や竹中大臣らが出席した。

 インターネット博覧会(インパク)が5月29日で開幕150日を迎えるにあたり,都内ホテルで「インパク150日決起集会」が開催された。


都内ホテルで開催したインパク150日決起集会

 パビリオン同士の交流・親睦を深め,今年12月31日のインパク終了までの会期後半を盛り上げるために行われた決起集会には,インパクに出展する約100のパビリオンから代表者約200人が参加した。

 決起集会には,各界のインパク関係者が,激励メッセージを携えて参加。インパク協会の理事長を務める奥田碩・トヨタ自動車会長を筆頭に,政府からは内閣特別顧問(前・経済企画庁長官)の堺屋太一氏や竹中平蔵・経済財政政策担当大臣が挨拶を披露。インパクのガイド役「インパク編集部」で編集長を務めた作家の荒俣宏氏も応援に駆けつけるなど,著名人が数多く集まった会場には,マスコミ関係者も数多く押し寄せた。


作家の荒俣宏氏も応援に駆けつけた

 冒頭の挨拶に立った奥田理事長は,150日決起集会をマラソンの折り返し地点に例えて「今日の決起集会は,半分の地点にたどり着いて水の補給をしているところ。パビリオンも増え続け,現在は400を超えた。ネット上だけでなくリアル(現実)の世界での交流も深めて,ネットの輪を広げていきたい」と語った。


奥田碩理事長

 堺屋氏は,自らが経済企画庁長官時代に新千年紀記念行事推進室の担当大臣として計画を進めたインパクについて「1年半前,亡き小渕・元首相とインパク開催の計画が上がったときは,時間,予算,組織,全てが足りない状態で,こんなに成功するとは正直思っていなかった。私達が望んでいたコンテンツが,地方から数多く出てきたことは大変喜ばしい。インパクで蓄積されたアーカイブは日本国民の財産になる。ぜひ,歴史に残るアーカイブを残していきたい」と熱く語った。


堺屋太一・内閣特別顧問

 小泉首相との懇談を理由に,約30分ほど遅れて到着した新千年紀記念行事推進担当大臣の竹中担当大臣は「前・経済企画庁長官時代にインパクの立役者となって頑張ってくれた堺屋太一さんには,本当に感謝している。インフラ整備と併せてコンテンツ作りが問われている時に,インパクが開催されていることは本当に意義のあることだと思う。インパクがインフラ整備やコンテンツ制作の火付け役になり,構造改革の推進要因の一つとなってくれることを願っている」と挨拶した。


竹中平蔵担当大臣

 「インパクで出展しているパビリオンの中で,個人的に一番興味のあるものは?」との質問に対して「座長なので全てのコンテンツを見たと言いたいところだが,興味があるものを少しのぞいたという状況。これから孫と一緒に,ゆっくり見ていきたい」と語ったのは奥田理事長。それに対して堺屋氏は「特に興味を持ったのは,ネット上で好みのヘアスタイルを選べるrasysa.com(らしさドットコム)というパビリオン。そのほか麺類,昆虫,ラスベガスの話など様々なテーマで個人が作ったコンテンツに魅力を感じた」と,さすがインパク立役者という発言を披露したが,書籍でこのほど発刊したインパク公式ガイドブックを紹介する場面では「私達の年代になると紙の媒体が調べやすい」(堺屋氏)と思わず本音を漏らす場面もあった。

 政府IT戦略の最終兵器と言われている竹中担当大臣に至っては「大臣になってから忙しくて,実はインパクを全く見ていません。これから見ます」という正直な返答に,会場では思わず苦笑も。

 現在400を超える数となったインパクのパビリオン(コンテンツ)については「会期中に700ぐらいまでには増やしたい。その中の半分ぐらいはデジタル財産となってもらいたい」(堺屋氏)とインパクの今後に期待を寄せていた。

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[西坂真人, ITmedia]

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