News 2001年6月5日 09:41 PM 更新

AMDがデュアルプロセッサ用の新CPU,Athlon MPを発表

2ウェイ時のServerBench結果で,Athlon MP+DDR SDRAMのトランザクション性能はPentium IIIを33%凌ぐという。

 「COMPUTEX TAIPEI 2001」が開催されている台北世界貿易センター近くのホテルにおいて,AMDの新製品発表会が開催された。その席上,デュアルプロセッサをサポートするCPU「Athlon MP」と,新チップセット「AMD-760MP」が発表された(速報参照)。


Athlon MPおよびAMD-760MPを発表するAMDワークステーション・サーバマーケティング担当副社長のEd Ellett氏

 Athlon MPはモバイルAthlon 4と同じPalominoコアを採用,0.18μmプロセスにより製造される。5日に発表されたのは1GHzと1.2GHzのAthlon MPで,3DNow!に52の新命令を加えた「3DNow!プロフェッショナルテクノロジ」が採用される。

 一方,AMD-760MPについては,4xAGP,UltraATA/100に対応,DDR SDRAMをサポートすることでコストパフォーマンスを確保している。

 ハイエンド向けのワークステーションやサーバでの処理を向上させるために,ノースブリッジの「AMD-762」とそれぞれのCPUは,Point-to-Pointのバスで接続されている。このためAthlon MPとDDR SDRAMを利用すると,Pentium IIIより33%トランザクションが向上する(2ウェイ時のServerBenchの結果)とのことだ。こうした技術は「SmartMPテクノロジ」と呼ばれる。なお,サウスブリッジの「AMD-766」は33MHzの32ビット/64ビットPCIバスをサポートする。


Athlon MPとDDR SDRAMで,Pentium IIIより33%高いトランザクション性能が得られるという

 Athlon MPの価格は,それぞれ1000個ロット時で,1GHz版が215ドル,1.2GHz版が265ドル。

 AMD-760MPを採用するマザーボードとしては,今回同時にTyan Computerの「ThunderK7」が発表されたほか,ABIT ComputerやASUSTeK,Gigabyte Technology,MSIからも第3四半期以降の発売が予定されている。


会場内で展示されていたTyan Computerの「ThunderK7」


COMPUTEX TAIPEI 2001のMSIブースでは,AMD-760MPを採用する「K7D Master-LR」が展示されていた

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[今藤弘一, ITmedia]

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