News 2001年6月14日 09:29 PM 更新

再利用PCをNPOに寄贈――大塚商会やアイ・オーも実施

日本IBMに続き,大塚商会やアイ・オー・データ機器も再利用PCの寄贈・支援プログラムを実施する。

 大塚商会,マイクロソフト,アイ・オー・データ機器の3社は6月14日,企業などで不要となったPCを再利用する「リユースPC寄贈・支援プログラム」を共同で実施すると発表した。同プログラムでは,学識経験者を中心に構成される非営利団体(NPO)の「イーパーツ」を窓口として全国のボランティア団体などに中古PCを無償提供する。日本アイ・ビー・エム(IBM)は昨年12月,マイクロソフトとともにNPOと協力してIBM製PCの再利用を行うと発表するなど,PC業界では使い古したPCを“捨てない”動きが活発になっている。

 この再利用PC寄贈プログラムでは,3社で全てを行うわけではなく,「PC業界に広く再利用を呼びかけていく」(大塚商会の大塚祐司副社長)ことを掲げる。当初は,大塚商会が2〜3年程度デモなどで利用したノートPCを200台提供する予定だが,日本コンピュータシステム販売協会(JCSSA)や日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会(JPSA)に加盟するメーカーや取引のあるリース会社にも協力を要請していくという。

 PCを再利用するにあたり,マイクロソフトは「Windows Me」や「Microsoft Office 2000」といったソフトウェアを提供,アイ・オー・データ機器は,古いPCをアップグレードするためにメモリやHDDなどの各種デバイスを提供する。これを,大塚商会の100%子会社でアルファテクノがPCのデータを完全に消去した上で,取り付け/インストールを行うことになる。寄贈先のボランティア団体については,イーパーツが審査・選定を担当。同団体の代表である会田和弘代表は,「ボランティア団体がノートPCなどを利用してインターネットを使えるようになれば,各団体の横のつながりが強化され,情報交換なども活発に行える」と語る。

 なお,イーパーツは,今秋に特定非営利活動法人格を取得する見込み。同団体の理事には,大塚裕司副社長,マイクロソフトの阿多親市社長,アイ・オー・データ機器の細野昭雄社長が参加しており,全面的に同団体を支援していくという。「今回の取り組みが,環境問題やPCリサイクル法について考える場になればいいだろう」(細野社長)

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[中村琢磨, ITmedia]

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