News 2001年6月15日 11:55 PM 更新

RC1登場間近のWindows XP,ビジュアル的には完成の域(2/2)

無線LAN対応機能がほぼ完成

 Windows XPでは802.11ベースの無線LAN機能を標準サポートしている。この中には付近の基地局を検索しSSIDを読み取る機能や,アドホックの機器と自動的にネゴシエーションを取る機能もあったが,すべての基地局との互換性はなかった。

 しかし最新Buildでは互換性が大きく向上したようだ。これまで自動検出に失敗していた基地局とも自動接続可能になっている。Windows XPは近隣の基地局を検出し,SSIDを自動設定して接続を試みる。暗号化が行われていなければ,何の設定を行わなくとも,そのまま自動的にネットワークへの接続を行えた。

 接続状態はネットワークのプロパティで確認できるほか,送受信状況をダイヤルアップネットワークの時と同様のアイコンを用い,タスクトレイの中でモニタすることができる。


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 これまで,無線LANはSSIDの設定を必ず行わなければならなかったり,アドホックモードやインフラストラクチャモードなどトポロジの違いなどを意識して設定する必要があったため,企業向け,あるいはPCに慣れたユーザー向けにはいいが,初心者には向かないと言われてきた。

 しかし,Windows XPの無線LANサポートは,暗号化によるセキュリティを無視すれば,ほとんど自動的にネットワークへの接続を完了できることから,家庭ユーザーへの浸透を促すだろう。これに伴い,HomeRFが狙っていた市場は802.11ベースの無線LANに置き換えられるものと思われる。


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 テストはDellのInspiron 4000に内蔵された,Lucent Technologies製チップを用いた無線LAN MiniPCIカードで行ったが,クリーンインストールから既設基地局への接続,アドホックモードでの通信を含め,無線LAN特有の設定なしに完了した。なお,Intersil製チップセット採用の無線LAN PCカードは,現状では標準サポートされていないようだが,関係者によると製品版までには同梱される可能性が高いという。

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[西台四朗, ITmedia]