News 2002年4月25日 11:59 PM 更新

音楽だけでは使い切れない!――20GバイトのHDDオーディオプレーヤー「NOMAD Jukebox 3」(1)

クリエイティブメディアが,20Gバイトという大容量HDDを搭載した携帯型オーディオプレーヤー「NOMAD Jukebox 3」を発表した。この注目製品を触ることができたので,概要と操作感を紹介しよう。

 HDDを使ったポータブルタイプのデジタルオーディオプレーヤーは,昨年11月に発売されたアップルコンピュータのiPodで一躍有名になった感がある。しかしiPodが登場する1年以上前に,6GバイトのHDDを搭載したクリエイティブメディアのNOMAD Jukeboxが発売されていた。

 携帯型HDDオーディオプレーヤーでは先陣を切っていたNOMAD Jukeboxだが,先日その後継機種「NOMAD Jukebox 3」が発表された。この注目製品を触ることができたので,その概要と操作感を紹介しよう。


NOMAD Jukebox 3

 アップル純正品のiPodは,Windows上でiPodの曲管理ができるMediafour社の「XPlay」によって,Windowsユーザー使える可能性も出てきたものの,基本的にMacintosh専用だ。Windows専用マシンとなる今回のJukebox 3は,携帯型HDDオーディオプレーヤーに関心を持っていたWindowsユーザーにとって朗報だろう。

 秋葉原の一部ショップでは25日あたりから販売され始めているようだが,実売価格は5万1000〜5万3000円前後といったところ。一方,10GバイトのiPodは,Apple Store価格で6万2800円となっている。このようにJukebox 3は,iPodより1万円安くてHDD容量は2倍の20Gバイトと,コストパフォーマンスも高い。

 HDD容量の大きさは,収録曲数のアップにつながる。iPodがMP3形式で約2000曲収録できるのに対して,Jukebox 3はMP3形式(128Kbps)で約5000曲の収録が可能だ。ビットレートは20〜320Kbpsまで16段階で変えることができる。さらに,iPodではサポートしていないWMA形式に対応しており,64Kbpsなら約8000曲もの収録が行える。こちらも,64〜160Kbpsまで5段階のビットレートが選べる。

 実際にMP3とWMAの両形式で音楽を聴いてみると,デフォルトのビットレート設定値(MP3は128Kbps,WMAは64Kbps)で十分鑑賞に堪えうる音質となっていた。このあたりは,早くからデジタルオーディオ分野を手掛けている同社ならではといえる。

 音声出力には,ライン出力にフロントとリア用の2系統,ヘッドフォン出力に1系統を装備した。ライン出力は,S/N比が最大98dBと高音質を実現している。 先日同社が発表した携帯型スピーカー「Creative TravelSound」などと組み合わせると,出先でも高音質なオーディオ環境で音楽を楽しめる。


高音質な携帯型スピーカー「Creative TravelSound」との組み合わせ

 ただ,8000曲というとアルバムCDで500〜600枚以上に相当する。最近めっきりCDを買わなくなった筆者の所有枚数は約70枚。周りの人に聞いてみても50〜100枚前後という答えが多い。つまり,単に所有するアルバムCDを入れるだけなら,iPodのように10Gバイト程度で十分といえる。しかし,Jukebox 3はオーディオプレーヤーのほかに,もう1つの“顔”を持っている。

高速・大容量なポータブル外部HDDドライブとしても

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[西坂真人,ITmedia]