News | 2002年5月10日 11:47 PM 更新 |
ケータイ関係
自分のメールアドレスとケータイ番号を登録しておく小さなユニット、これを友達のケータイに接続すると、自動的にメールを交換して、お互いのメアドと番号がわかるっていうもの。これが、何社からか出ていた。こういう専用ユニットが欲しくなるくらいメアド交換しているんだね、きみたちは。これはバンダイの「ナンバーショット」。
トミーはセコムと共同で「ココセコム」というシステムを作った。auのCdmaOneのGPS機能を使った小さなユニットをこどもに持たせると、いまどこにいるのかがリアルタイムですぐにわかるというもの。万が一のときにはセコムのセキュリティがすぐにかけつけてもくれる。
親御さんとすれば便利なものであることは間違いない。でも、元こどもとしては*7、なんだか管理されているみたいでおもしろくない。そんな様子が表示に出たのかな、説明員さんがさらに話を続けてくれた。
「でも、こどもさんは、これを使った遊びをきっと開発すると思うんですよ。自分たちのいる位置がリアルタイムでコンピュータの画面に表示されるっていうのは、なんかできそうじゃないですか。」
なるほど。そこまで踏まえているんだったら、持ってもいいかなって気になってきた。
バンダイの「Mobile-Cute」。携帯電話とIrMCでコネクションをとってメールで会話をしてくれるイヌ。こっちの発言をだんだん覚えていってそれっぽい受け答えをしてくれるようになる。人工無能よりすこいいいっていう程度なんだけど、とにかくこの動きがかわいい。
10月に2980円程度で発売の予定。Bluetoothにはならないんですかって聞いたら、それではこの値段ではつくれませんとのこと。それはそうでした。
いちばんびっくりしたもの
タカラの「バウリンガル」。犬の鳴き声翻訳機。ソロモンの指輪ききみみずきん。といっても完全に翻訳してくれるわけじゃない(もしそうだったら、もっとすごいことになってる)。
まず、首輪につけたマイクで犬の鳴き声を取り込み、それが無線で本体に送られる。本体では鳴き声を声紋分析して、そのときの感情を6種類(楽しい、悲しい、威嚇、フラストレーション、自己表現、要求)に分類し、それをテキスト表示するというわけ。日本音響研究所鈴木松美博士+動物行動学の小暮規夫博士+ブリーダー+実際に犬を飼っている人っていう人たちをブレーンにつけてのプロジェクト。
これも人間の音声認識と一緒で、鼻先からマイクまでの距離や犬の大きさによって「音響モデル」が変わってきてしまう。そこで、日本で多く飼われている犬種約100種類のモデルがプリセットされている。雑種についてもマイクの距離と大きさとで6つに分けてセットされている。
これで、いまのところ90%の精度で翻訳してくれるらしい。8月に1万4800円で発売予定なのだけど、それまでにもう5%程度ブラッシュアップできるかというところのようだ。
6種類くらいなら、犬の好きな人なら認識できるよっていうツッコミもあるだろうけど、その能力がだれでも持てるものになったってのは大きい。また、ログもとれるようになっていて、どうもこいつは「不満」や「悲しい」が多いぞってなったら、飼い主も考えてやったほうがいいだろうなんてこともできるわけだ。
そのほか
なんかこれ、MITのTOY OF TOMMOROWの匂いがする。1999年のおもちゃショーではそのトミーのブースにTOY OF TOMMOROWの展示があったわけだし。
そう思って、説明員さんに聞いてみたんだけど、それとは関係ないんだそうだ*8。いずれにしても、こういうタンジブルなもの(っておもちゃは本来そういうものだけど)は楽しい。こういうものなんだから、キャラクタプリントがなければもっと良かったんだけど。
パイロットインキのおえかきシリーズの新製品。これ、以前「国際 文具・紙製品・事務機器展」で展示されていたチョークレスボードそのものだ*9。あれがおもちゃの世界におりてきたのだ。なんかうれしい。
サンライクのメルキャラ。パソコンにUSBでつなぐとメールを読み上げてくれるというフクロウ。実際にはエンジンはパソコン側にあるんだけど。顔文字もちゃんとそれなりに読んでくれる。ニコニコ。読んだ声はこんな感じ。
やはりサンライクの「REAL AIR MASCOT 昆虫シリーズ」。ひそかにお気に入り。ビニール風船なんだけど、フォルムはリアル。トンボ、キリギリス*10、カマキリ、ハチ、クモとそろっている。
このクモのしましまはあとからスプレーで彩色してある。
きもちわるい系でもういっこ。これもかなりお気に入り。ラシェールの「アメーバーボール」。
水のつまったとげとげした風船。これは、ムービーじゃないと全然わからないや。つまり、壁みたいなところにたたきつけるとこうなる。
「ぎゃっ」って感じで、気持ち悪いんだけど、何かクセになって、何度となくやりたくなる魔力がある。
最後に、SensAbleのFreeFormっていうソフトウェア。これはおもちゃじゃない。おもちゃを設計するためのツールだ。画面の中にあるバーチャル粘土を3Dポインタを使って細工するというものなのだ。ポインタにはちゃんと触感がフィードバックされる。これをフィギュアみたいなものをつくるのに使ってもらおうというわけ。実際、バンダイなどは現場に導入しているし、すでにこれで設計されたおもちゃが登場しているのだ。
単なる粘土のかたまりからひっぱったりまげたりしてもいいけど、外部からデータを取り込んでおいてそれを細工するなんていうのもOK。最近のアニメなんかではメカをCADでつくっているものもあるけど、そのデータを直接取り込んで、フィギュアとしてのデフォルメを施すなんていうのもあり。作業時間が劇的に短くなる。キャラクタものってのは鮮度勝負だから、これはありがたい。
なんかここだけIVR(産業用バーチャルリアリティ)展みたいだったけど、たしかに、おもちゃ業界はVRと相性がよさそうだ。
[こばやしゆたか, ITmedia]
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