News | 2002年5月28日 10:23 PM 更新 |
DVD、書籍、音楽という枠組みを超え、横断的なテーマでの商品紹介を推進するオンライン小売りの「Amazon.co.jp」。エロスにスポットを当てた「愛と官能」コーナーがそのいい例だが、5月28日には新たに「アニメストア」がオープンした。
昨今のジャパニメーションブームを受け、「Amazon.co.jpでもDVDや書籍販売で、アニメ関連製品の売上が伸びている」(アマゾン ジャパン)。今回、独立したストアとして立ち上げることで、さらに、アニメファンにAmazon.co.jpを訴求する考えだ。もちろん、アニメ専門ストアを立ち上げるのは、世界中のAmazonの中でも日本だけである。「アニメ関連市場は8000億円規模とも言われており、Amazon.co.jpでも力を入れていく」(同)。
このアニメストアでは、「キャラクター別」「クリエイター別」というカテゴリーでアニメ作品を紹介。キャラクターでは、「機動戦士ガンダム」「ルパン三世」といった定番モノから、「ちょびっツ」や「あずまんが大王」など最新の人気作品をラインアップ。クリエイターでは、宮崎駿はもちろん、大友克洋や押井守などの巨匠を抑えている。また、アニメストアの独自色を強めるために、フィギュア付き商品や各種限定商品の品ぞろえを豊富にする予定だという。
さらにアマゾンでは、ストアオープン記念として、アニメ関連CD/DVDの10%オフセール(6月12日まで)を行うほか、アニメ関連へのカスタマーレビュー/リストマニアに参加したユーザーの中から、合計100人に「Amazonギフト券」(5000円分)をプレゼントするキャンペーン(6月30日まで)を展開している。
アニメストアを担当する安川正吾氏は、「CD売上の15%ぐらいはアニメ関連。リアルの店鋪よりも比率は大きいのでは」と説明する。安川氏の肩書きは、ミュージック エディターだが、アニメストアを立ち上げるにあたり、「好きそうだからという理由で担当に選ばれた(笑)」という経緯がある。「アニメファンは非常に知識があるので、こっちも流行には敏感じゃないといけない」(同氏)。
この点では、安川氏は及第点をもらってもいいようだ。CD/DVD、ならびに書籍からチョイスしたアニメ関連商品は、「全部で数万点」(同社)におよび、マスコミ向け説明会に参加した女性記者からは、「私には、ものすごくマニアックに見えるのですが」とお褒めの言葉(?)までいただいた。
この女性記者が、どの作品についてマニアックと言ったのかは分からないが(考えられるとしたら、アニメストアのトップページで「あずまんが大王のキュートなTシャツ」をフィーチャーしていたことぐらいか……)、安川氏は「マニア向けだけでなく、ディズニー関連など家族で楽しめるポピュラーなアニメも多く用意している」と強調する。
このほか、アニメストアでは、まだDVD化が決まっていない「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」などの作品ついて、正式リリースが決まったらメールで通知するというサービスを提供している。安川氏によれば、「ラピュタには既に5000人以上が登録している」とのことで、早くも盛り上がりを見せているようだ。
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[中村琢磨, ITmedia]
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