News:ニュース速報 2002年8月7日 07:08 PM 更新

「HDDデータ消去はユーザー責任」 JEITAがガイドライン完成版を公開

JEITAが定めたHDDデータ消去に関するガイドラインでは、「データ消去はあくまでユーザー責任」と明確にした上で、データ消去の重要性についてPCメーカーは啓発していく責任があるとした

 電子機器メーカーで構成する電子情報技術産業協会(JEITA)は8月7日、PCを廃棄・譲渡する際のHDDデータ消去に関するガイドラインを公開した。「データ消去はあくまでユーザー責任」と明確にした上で、データ消去の重要性についてPCメーカーは啓発していく責任があると定めた。

 HDDから消去したつもりのデータが流出する問題が相次いだのに対応し、JEITAは今年4月にガイドライン概要を発表(4月11日の記事参照)。これをさらに検討し、完成版として改めて公開した。

 ガイドラインではまず「HDD内のデータ消去はあくまでもユーザーの責任である」ことを明確化。PCはさまざまな用途に使用されており、データの一律的な管理が難しい上にデータを第3者が勝手に消去すべきではなく、「HDD内のデータは“守るべき情報は自分で守る”という自己責任の原則にのっとり、ユーザーの責任で管理されるべき」との姿勢だ。

 ただOS上からデータを削除しただけではHDD内からデータを完全には消去できない、といった技術的な問題を一般ユーザーに理解してもらうのは難しい。そのためPCメーカーはユーザーに対し、技術面を分かりやすく解説した上で、PCの廃棄・譲渡時にデータ流出防止対策を行うよう注意を呼び掛ける責任があると定めた。PCメーカーだけでなく、販売店やリース会社、リサイクル事業者などの協力も必要とした。

 具体的には、メーカーは製品マニュアルや各社のWebサイト、サポート窓口などでデータ消去の重要性をユーザーに告知する。ユーザーが行うべき操作の方法に加え、必要なソフトも紹介するよう推奨している。

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