News:ニュース速報 | 2002年10月4日 04:44 PM 更新 |
NECは10月4日、電流ドライバ一体型の有機ELディスプレイを世界で初めて開発したと発表した。ガラス基板に一体成形するシステムオングラス(SOG)技術を採用、小型で低コストな有機ELディスプレイモジュールが可能になる。次世代携帯電話向けに実用化を進める。
開発したのは、次世代携帯電話用の2型/176×184ピクセル有機ELディスプレイ。SOG技術により26万色表示対応の電流ドライバをガラス基板上に集積した。
6ビットデジタル信号を64階調の電流信号に変換する電圧・電流変換回路を集積し、画像信号入力で動作する電流ドライバを内蔵化した。ガラス基板に6ビットデジタル信号を直接入力することで26万色表示が可能なため、携帯電話システムとディスプレイのインタフェースもシンプルな構成で済む。
有機ELディスプレイで電流ドライバをガラス基板上に集積した場合、TFTの性能ばらつきが大きいため26万色表示に対応した電流出力精度を得ることが難しかった。
新デバイスは韓国Samsung SDIとNECの合弁会社Samsung NEC Mobile Display(SNMD)と協力した。成果はフランスのニースで開催されている国際学会「Eurodisplay 2002」で発表する。
[ITmedia]
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.