News | 2002年10月9日 06:34 PM 更新 |
松下電器産業は10月9日、軽量モバイルPC「Let's note LIGHT」の新製品として、B5ファイルサイズの「T1シリーズ」3機種と、B5サイズの「R1シリーズ」1機種を発表した。T1シリーズの最軽量モデルでは、12.1型(XGA)液晶ディスプレイ搭載機としては世界最軽量となる999グラムを実現した。両シリーズともに11月8日発売。価格はオープンだが、専用サイト「マイレッツ倶楽部」での販売価格は、T1シリーズが19万5800円から、R1シリーズが18万800円からとなっている。
“軽量で長時間のバッテリ駆動”をコンセプトとした「Let's note LIGHT」の第1弾として今年初頭に登場したR1シリーズ。B5サイズで960グラムと発表当時の世界最軽量でありながら、10.4型XGA液晶や約6時間の長時間駆動など、モバイルPCに求められる条件が備わったこのモデルは、発売以来多くのユーザーに支持された。
Let's note LIGHTの新シリーズとなるT1シリーズは、R1のコンセプトを継承しながら、ユーザーから要望の多かった「大画面化」「キーピッチの大型化」「高速インタフェース」「メイン/ビデオメモリの増強」といった条件を盛り込んだ。
まず特筆したいのは、そのサイズと重さだ。268(幅)×210(奥行き)×26.1-39.1(高さ)ミリと薄型B5ファイルサイズのボディに、大型で見やすい12.1型XGA(1024×768ピクセル)の液晶ディスプレイを搭載しながら、本体重量が最軽量モデル(CF-T1RDAXR)で約999グラムと1キロを切った。「999グラムは、12.1型XGA液晶搭載機では世界最軽量となる」(同社)。
いくら軽量でも、バッテリ駆動時間が短くてはなにもならないが、T1シリーズはLet's note LIGHTのコンセプトである長時間駆動もしっかり継承。標準バッテリで約5時間の使用が可能だ。
「ボディを軽くするだけなら駆動時間を犠牲にしてバッテリを減らせばいい。長時間駆動させたいならバッテリを多く積めばいいが、そのぶん重くなる。このように“軽量化”と“長時間駆動”というモバイルPCに求められる要素は、相反するものだった。だが、T1シリーズは、その両方を実現して、さらに12.1型液晶のB5ファイルサイズという“使いやすい大きさ”も実現した」(同社)。
ボディの軽量化には、同社のマグネシウム薄肉成型技術が生かされている。従来、PCのボディに使われるマグネシウム合金の厚さは約1.1ミリほどだったが、T1シリーズではこれを0.55ミリに薄肉化。薄くすることで弱くなってしまうボディは、ダブルボンネット型構造や内面クロスディンプル構造、マス目リブ構造を採用することで十分な強度を確保している。
B5ファイルサイズにしたことで、キーピッチが19ミリとデスクトップ並みの入力環境を確保。USB 2.0対応のUSBポート2基と、CPUは超低電圧版モバイルPentium III-M/866MHzを搭載し、R1シリーズで好評の円形ホイールパッドを装備。PCカードスロット、SDメモリーカードスロットを搭載した。
T1シリーズは、約999グラムの世界最軽量モデル「CF-T1RDAXR」と、HDD40Gバイト/メモリ256Mバイトを搭載した「CF-T1RCAXR」、HDD40Gバイト/メモリ256Mバイトに無線LANを搭載した「CF-T1RWAXR」の3機種が用意されている。
Let's note LIGHT T1シリーズ(店頭モデル)の主な仕様は以下の通り。
製品名 | Let's note LIGHT T1 | Let's note LIGHT T1 | Let's note LIGHT T1 |
型番 | CF-T1RDAXR | CF-T1RCAXR | CF-T1RWAXR |
CPU | 超低電圧版モバイルPentium III-M/866MHz | ||
チップセット | Intel 830MG | ||
メインメモリ | 128Mバイト(最大384Mバイト) | 256Mバイト(最大512Mバイト) | |
VRAM | 最大32Mバイト(メインメモリと共用) | 最大48Mバイト(メインメモリと共用) | |
グラフィック | チップセット内蔵 | ||
HDD | 20Gバイト | 40Gバイト | |
ディスプレイ | 12.1型XGA(1024×768ピクセル)TFT液晶 | ||
通信 | 10/100BASE-TX、56Kbpsモデム | ||
無線LAN | ― | ― | ○ |
主なインタフェース | USB2.0×2、PCカードスロットType II×1、SDカードスロット×1、アナログRGB端子(ミニDsub15ピン)×1 | ||
連続駆動時間 | 約5時間 | ||
サイズ | 268(幅)×210(奥行き)×26.1-39.1(高さ)ミリ | ||
重量 | 約999グラム | 約1045グラム | 約1070グラム |
OS | Windows XP Professional(with Service Pack1) | ||
発売日 | 11月8日 | ||
価格 | オープン |
USB 2.0に対応し、CPUを強化した新R1シリーズ
R1シリーズの店頭販売モデル新製品「CF-R1NCAXR」は、10.4型(XGA)液晶ディスプレイ搭載で約960グラム、長時間駆動で人気を博した軽量モバイルPCの第3弾。CPUが前機種の超低電圧版モバイルPentium III-M/800MHzから同866MHzに強化されたほか、2基あるUSBポートのうち1基がUSB 2.0に対応した。チップセットなど基本アーキテクチャはT1シリーズと同じ仕様になっている。CPUの強化やチップセットの変更などで、バッテリ駆動時間は前機種の約6時間から約5時間と短くなった。
その他の基本仕様は前機種とほぼ同じ。スタイリッシュなマグネシウムボディデザインや10.4型TFT液晶ディスプレイ(1024×768ピクセル)、くるくると指でなぞることで画面がスクロールする円形のホイールパッド、30センチの落下耐衝撃試験をクリアしたタフボディ、ファンレス設計、SDメモリーカードスロットなどはそのまま継承している。 OSはWindows XP Professional。
Let's note LIGHT R1シリーズ(店頭モデル)の主な仕様は以下の通り。
製品名 | Let's note LIGHT R1 |
型番 | CF-R1NCAXR |
CPU | 超低電圧版モバイルPentium III-M/866MHz |
チップセット | Intel 830MG |
メインメモリ | 128Mバイト(最大384Mバイト |
VRAM | 最大32Mバイト(メインメモリと共用) |
グラフィック | チップセット内蔵 |
HDD | 20Gバイト |
ディスプレイ | 10.4型XGA(1024×768ピクセル)TFT液晶 |
通信 | 10/100BASE-TX、56Kbpsモデム |
主なインタフェース | USB×2、PCカードスロットType II×1、SDカードスロット×1 |
連続駆動時間 | 約5時間 |
サイズ | 240(幅)×183(奥行き)×23.5〜37.2(高さ)ミリ |
重量 | 約960グラム |
OS | Windows XP Professional(with Service Pack1) |
発売日 | 11月8日 |
価格 | オープン |
また松下ネットワークマーケティングの専用サイト「マイレッツ倶楽部」で専用モデルを販売。10月9日から予約受け付けを開始する。
基本スペックは店頭モデルと変わらないが、無線LAN内蔵の有無、サイドカバーやパッドリングのカラーオーダー、ネームプレート、HDD/メモリの増設、Office XP Personal/Professionalの追加といったカスタマイズが選べる。またR1では、本体天板のカラーを3色(メタリックブラック/メタリックブルー/レッド)から選択できるオリジナルカラーリングサービスを、予約期間や数量を限定して実施する。
マイレッツ倶楽部での販売価格は以下の通り。
Let's note PRO R1 | Office XPなし | Office XP Personal | Office XP Professional |
HDD20GB/メモリ128MB | 18万800円 | 20万4600円 | 24万8800円 |
HDD40GB/メモリ256MB | 19万5800円 | 21万9600円 | 26万3800円 |
HDD20GB/メモリ128MB/無線LAN | 19万3800円 | 21万7600円 | 26万1800円 |
HDD40GB/メモリ256MB/無線LAN | 20万8800円 | 23万2600円 | 27万6800円 |
Let's note PRO T1 | Office XPなし | Office XP Personal | Office XP Professional |
HDD20GB/メモリ128MB | 19万5800円 | ― | ― |
HDD40GB/メモリ256MB | 20万800円 | 22万4600円 | 26万8800円 |
HDD40GB/メモリ256MB/無線LAN | 21万3800円 | 23万7600円 | 28万1800円 |
[西坂真人, ITmedia]
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