News:ニュース速報 | 2002年10月18日 08:38 PM 更新 |
富士写真フイルムは10月18日、世界で初めて有機色素を使用した青紫色レーザー追記型光ディスクの開発に成功したと発表した。12センチディスク片面で23.3Gバイトの記録が可能で、「Blu-ray Disc」への応用・実用化へ提案するほか、東芝・NECの次世代DVDへの応用も可能としている。
新開発のディスクには、青紫色レーザー対応の新開発有機色素を、グルーブ構造を最適化した基板に超精密塗布(スピンコーティング)する「有機色素塗布型技術」と、0.1ミリ厚の「張り合わせ型超精密カバー層技術」を使用した。1.1ミリ厚の成形基板に有機色素を塗布、0.1ミリ厚のカバーを張り合わせた構造だ。
波長405ナノメートルのレーザーと開口数(NA)0.85の対物レンズを組み合わせた記録再生装置を使用し、12センチディスク片面で23.3Gバイトを達成。現行DVD(片面4.7Gバイト)の5倍に当たり、デジタルハイビジョン画像を2時間録画できる。転送レートは36Mbps/72Mbps。
カバー層全面で厚みばらつきを極小に抑え、ディスク全面での均一特性を実現し、ディスクの反りを極限まで抑制したという。構成層数が少ないため生産性にも優れ、またCD-RやDVD-Rなど既存の有機色素塗布型ディスクの生産設備が活用できるとしている。
試作ディスクの主な仕様は以下の通り。
記録容量 | 23.3Gバイト |
レーザー波長 | 405ナノメートル |
レンズ開口数(NA) | 0.85 |
ディスク直径 | 120ミリ |
ディスク厚 | 1.2ミリ |
カバー層厚 | 0.1ミリ |
基板厚 | 1.1ミリ |
トラック方式 | グルーブ記録 |
トラックピッチ | 0.32μメートル |
最短ピット長 | 0.16μメートル |
記録面密度 | 16.8Gビット/平方インチ |
記録パワー | 5.0−6.0ミリワット |
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