News 2002年12月16日 11:40 PM 更新

News Weekly Access Top10(2002年12月8日−12月14日)
小型メモリカードの大容量化は“ユーザー囲い込み”の好材料

メモリースティックが1Gバイトに“ようやく”到達するという記事が先週の上位にランクイン。こうした小型メモリカードの大容量化では、買い替えの際の“ユーザーの囲い込み”効果が見逃せない

News Weekly Top10 12月8日〜12月14日
1位 “Wintel、入ってない”199ドルPC、売れ行き好調
2位 メモリースティックがギガバイト到達へ
3位 モー娘。が強かった Yahoo!検索キー年間ランキング
4位 CD-Rの「音」を考える:「良い音のCD」はどうやって作るか
5位 新しいコピーコントロール――レーベルゲートCDの「認証技術」ってなんだ?
6位 2004年、MSはLinux対応に踏み切る――?
7位 ソニー、新型メモリースティック発表へ
8位 「2ちゃんねる」が検索キーワード年間トップ Yahoo!JAPAN
9位 近づくフラッシュメモリの「限界」、各社が代替技術提案
10位 PCセールスマンの質はなぜ上がらないのか
Weekly Top10 先週のTop10は、大容量化が期待される新メモリースティック関連記事が2位にランクイン(7位には速報記事)。最大メモリ容量がネックといわれていただけに、1Gバイトに“ようやく”到達するというこのニュースは、大きな反響を呼んだのだろう。

 デジカメの高画素化にともなって、撮影した画像データサイズも1枚あたり1M−2Mバイト強と大きくなっている。例えば、ソニーのデジカメフラッグシップモデルとなる5メガピクセル機「F717」では、最高画質で撮ると、メモリースティックの最大容量(128Mバイト)を使っても48枚しか撮影できない。

 携帯音楽プレーヤーでも同様だ。MP3形式(128Mbps)では約1Mバイト/分となり、128MバイトではCD2枚分ぐらいしか持ち歩けない。ソニーでは自社の携帯音楽プレーヤーに、MP3ではなく低ビットレートでも高音質再生が可能な「ATRAC3」や「ATRAC3plus」といった独自形式を開発している。これも、著作権保護だけでなくメモリースティック自体の容量不足をカバーするための苦肉の策だったのかもしれない。

小型メモリカードの大容量化は、“囲い込み”の好材料に

 個人的には、メモリースティック(ICレコーダー/PC/デジカメ)、SDメモリーカード(PHS)、MicroDrive(デジカメ)、コンパクトフラッシュ(デジカメ)、スマートメディア(デジカメ/携帯音楽プレーヤー)、MMC(携帯音楽プレーヤー)と、さまざまな小型メモリカードを使い分けている筆者だが、取り扱いの面で1番使いやすいと感じるのは細長い“スティック”形状のメモリースティックだ。

 単なるメモリカードだが、それが買い替え時の機種までも左右してしまう。例えば、筆者はデジカメのメイン機種に1GバイトのMicroDriveを使っているので、次のデジカメもMicroDrive対応機種を、とつい考えてしまう。つまり、高価な大容量タイプをラインアップにそろえることで、買い替えの際の“ユーザーの囲い込み”効果があるというわけだ。

 最近のPCには、ノート型だけでなくデスクトップ型でもメモリカードスロットを搭載する機種が増えてきた。周知の通り、PC販売ではソニーの躍進がめざましい。また、同じくPC販売が好調なソーテックもメモリースティックをサポートしている。筆者も最近は、身の回りにソニー製品が増えてきたので、メモリースティックにも期待は大きい。

 これはもしかすると、ソニーの術中にハマってしまったのかもしれない。

[西坂真人, ITmedia]

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