News:ニュース速報 2003年2月12日 07:59 AM 更新

業界団体CCIA、「MSが競争阻害」とEUに訴え

以前からMicrosoftに批判的な立場を取っているCCIAは、Windows XPが欧州の競争法に違反しており、今後メディア再生ソフトや電子メールクライアント、IMなどの市場にまで独占を拡大することを狙っているいると主張

 業界団体Computer & Communications Industry Association(CCIA)は2月11日、Microsoftの「Windows XP」が欧州の競争法に違反しているとして、欧州連合(EU)の行政機関である欧州委員会に苦情を申し立てたことを明らかにした。Microsoftが独占する市場で競争を回復し、ほかの市場に損害が及ぶことを防ぐため、欧州委員会が介入すべきだと訴えている。

 CCIAでは、MicrosoftがOSやブラウザ市場での独占的な地位を利用して、Windowsと複数のソフトをバンドルしたり、Windows XPで自社ソフトに有利になるようなユーザーインタフェースを採用するといった反競争的な行為を行っていると主張。さらに、今後メディア再生ソフトや電子メールクライアント、インスタントメッセージング(IM)などの市場にまで独占を拡大することを狙っているとしている。

 CCIAの最高責任者Ed Black氏は「選択と革新、消費者にとって公正な価格は市場の競争があってこそ実現できる。従ってこれら市場で競争を維持し、Microsoftによる今後の反競争的な行為を防ぐための措置が取られなくてはならない」と述べている。

 CCIAは以前からMicrosoftに批判的な立場を取っている。昨年末には、米司法省とMicrosoftの独禁法訴訟で裁判所が両者の和解案を大筋承認したことを不服とし、米連邦地裁に控訴のための介入許可を求めた(12月21日の記事参照)。だが連邦地裁は先日、この介入許可請求を却下している(1月14日の記事参照)。→詳細記事

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