News:アンカーデスク 2003年3月7日 06:15 PM 更新

っぽいかもしれない
飽きっぽい人のためのペン、ぱらぱらウインドウ、面白いものがいっぱい(2/3)


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 見た目はペン。でも、ペン軸にはインクの代わりにLEDが入っている(*4)。これがペンスタンドに立っていて、「課題」をこなすごとにLEDが1つずつ点いていく。基本はこれだけ。課題をどんどんこなせば、LEDはどんどん伸びていくし、サボっているといつまでも短いまま(サボると消えていくというようにはしていなかった)。

 さらにもう1アイデアある。ペンは2本用意されていて、1本は別の誰かの状態を示すようになっているのだ。もちろん、その誰かのところにはこっちの状態を表わすペンがあるというわけ。また、課題をやっている間は、自分のペン(誰かのところにあるのも)のLEDがより明るく灯ることになっている。


 展示では、Web上にある問題を1つ解くと、LEDが1つ点くっていうように仕込んであったけど、それは本質ではない。課題をこなすと灯が増えるってだけが本質。

 ペンじゃなくて、画面に表示されるのではダメなのかという突っ込みには、「そういう押しつけがましいことをすると、かえって反発してやらなくなる。ペンが光るくらいのさり気ない(あえて暗めになっている)くらいでちょうどいい」と返していた。また、「Webの問題だったら、解答したところで、到達度を表示させればいいじゃないか」には「それを、わざわざ見に行くくらいの人は、最初から、飽きたりしない」との答え。

 いや、飽きっぽい人のことをよく分かっている。気が付いたら、かなりお気に入りになってしまった。でも、わたしはペンが光る程度でも押しつけがましく感じるような気がする。もっとさり気ないのはないですか。さり気なさ過ぎて、気が付かないのも困るけど。

ぱらぱらウインドウ

 加藤直樹(東京農工大学)、小國健(NTTデータ)の両氏による。

 ウィンドウタイプのGUIを使っていると、画面がウィンドウだらけになって、欲しいウィンドウがどこにいったかわからなくなることがよくある。いちばん腹立たしいのが、例えばファイルをドラッグ&ドロップしようとするときなど、ドラッグし出した時に、目的のウィンドウが埋もれてしまっているような場合だ。

 そこで登場するのが「ぱらぱらウインドウ」。パソコンにつないだスライダーを動かすと、重なっているウィンドウが、手前のものから順番にぱらぱら消えていく。“ぱらぱら”はいつでも有効だから、ファイルをドラッグしながらぱらぱらして、隠れていたウィンドウにドロップというのも可能。スライダーは自動復帰するようになっているので、指を離せば元に戻る。

 あるいは、先にぱらぱらさせてから、奥のほうのウィンドウのファイルをドラッグ、指をはなしてぱらぱらを戻して手前のウィンドウにドロップもOK。

 これだけ。これだけなんだけど、気持ちいい。[Alt] + [TAB] 式にウィンドウを切り替えるのではなく、手前から順番に消していくようにしたので、ウィンドウが奥行き方向に並んでいるんだってことが改めて意識される。それもちょっと快感。

 インタフェースは、スライダーじゃなくても、1次元の量が出せるものなら何でもいい。加藤さんは、レーシングゲーム用のペダルを使って、押し込むとウィンドウが消えていくというのがお気に入りだそうだ。

 じゃぁ「マウスのホイールじゃダメなのか」という質問は当然出た。別にそれでも問題ないそうだ。ただ、それだと、ドラッグ&ドロップしながらぱらぱらするときに指がつっちゃいそうになるんだって。

 そこで、試させてもらったのだけど、わたしは、ドラッグ&ドロップ中のホイールぱらぱらは、別になんでもなくできた。左ボタンを人差し指で押しながら中指でホイールっていうのはどうということはない。片手で全部済む分、かえって楽。もっとも、人によるかもしれないので、試しにやってみてほしい。

 いずれにしても、ウィンドウがぱらぱら消えていくのはやっぱり気持ちいい。1アイデアものだけど、こういうのは好きだ。

 なお、加藤さんのサイトから、Windows版が入手可能。

複数センサ群による協調的なインタラクションの記録

 ATRの角康之氏らによる。

 今回ATRはいくつもの発表展示を行っていて、それが部屋の何カ所かに分かれて置かれていた。そしてその部屋全体がまた展示物だったのだ。それが「複数センサ群による協調的なインタラクションの記録」というもの。とっても大がかりだ。


*4 また@homeのtwin lampを思い出した。って言おうとしたら、今度はSFCそのものだった。

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