News | 2003年3月13日 01:41 AM 更新 |
Perlmutter:いえ、そうではありません。TDPを下げると設計の自由度が上がり、より小さなきょう体にも搭載が可能になります。しかし、あまり小さくしすぎても使いやすくはありません。きょう体のサイズに下限が存在するとしたら、同じフォームファクタで、より高いパフォーマンスを目指す方が自然でしょう。
――ZDNet:ということは、今後、モバイル専用プロセッサの製品ラインはTDPを維持したまま、より高いパフォーマンスを目指す方向になるのでしょうか
Perlmutter:一般論として言えば、そうした方向になっていきます。テクノロジ側の大きな変化によって、TDPを劇的に下げる技術などが現れない限りそうなっていくと思います。
通常のノートPCの場合、必要とされる機能などを勘案すれば、大雑把に言って25ミリぐらいの厚みがあった方がいいと思います。
――ZDNet:しかし日本では4ワットTDPのプロセッサを搭載した超小型の製品も発表されました(ソニーのVAIO U)。今後、ワイヤレス技術の普及によって、そうした製品へのニーズは高まるのでは?
Perlmutter:なんとも言えません。今までの歴史を振り返っても、そうした超小型製品のニーズは存在しました。しかし、これまではずっと限られた市場のままで、決して大きくはなっていません。マーケットにはスイートスポットがあり、われわれはそこに注力する必要があります。
――ZDNet:ワイヤレスで新しい市場が創造されるとすれば、それは既に判明している市場のスイートスポットではなく、ユーザー自身が作り出す新しいユーゼージモデル(使用法のモデル)にあるのでは? それらをIntel自身がドライブしていくつもりはありませんか?
Perlmutter:新しいタイプの製品が市場に投入されると、ユーザーは時として開発者が意図していなかったような使い方をする場合があります。われわれはそうした新しいユーゼージモデル、新しいビジネスモデルの発生を注意深く観察していますし、Intelとしてサポートしていきたいと考えています。
――ZDNet:同じ世代にPentium 4とPentium Mが、異なるカテゴリのトップブランドとして併存することになりますが、両方のアーキテクチャに最適化されたプログラムコードは書けるのでしょうか?
Perlmutter:可能です。われわれはシングルバイナリで複数のアーキテクチャに最適化を行う研究を行う特別なソフトウェア開発グループを持っており、そこでコンパイラを開発しています。
両方のアーキテクチャに対して良質のコードとなる最適化は、そのコンパイラを使うことで可能になります。しかし、非常に詳細な最適化を行おうとすると、両アーキテクチャで異なるオプティマイズが必要となる場面もないわけではありません。
その場合は、クリティカルなコード部分をライブラリ化し、異なる2つのライブラリを呼び出し時に切り替えるようにしています。
――ZDNet:Pentium 4はクロックを上げやすいアーキテクチャ、Pentium Mはクロックあたりの性能を上げたアーキテクチャと言われています。Pentium MはPentium 4ほどにクロックを向上させにくいが高性能なプロセッサと考えていいわけですね?
Perlmutter:いえ、違います。
[本田雅一, ITmedia]
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