News：ニュース速報 2003年5月8日　07:40 PM 更新

“考えるカーペット”、Infineonが開発


　独Infineon Technologiesはこのほど、センサーとマイクロチップを組み込んだ「スマートカーペット」を試作したと発表した。チップ同士は交信しながら自己組織化を行う。火災報知などセキュリティ分野への応用を目指している。


　同社は2002年、布地に織り込めるウェアラブルチップを開発、MP3プレーヤーをジャケットに組み込んだ試作品を公開した（関連記事を参照）。

　スマートカーペットはこれを応用したもの。試作品は、接触を感知する静電容量式センサーICと表示用LEDを装備している。チップ間は布に編み込まれた導線で接続されており、各チップは隣接チップと交信し、ソフトウェアアルゴリズムに従って自分の位置を確認し、全体を自己組織化。部分的にチップが破壊されても経路を自動的に探索して通信を維持できるため、カーペットを敷き詰める際に床に合わせて裁断しても問題が生じないという。


　火災報知器や侵入者探知といったセキュリティ用途のほか、LEDを使用してビル内の順路案内、緊急時の避難誘導などを想定している。またLEDを広告表示に活用し、布製のドームや気球、飛行船（“LED Zeppelin”）を彩ることも可能だ。

　今後は繊維業界との協力を進め、2年以内に実用的な「インテリジェント・テキスタイル」を開発する計画だ。


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