News:ニュース速報 2003年6月4日 12:09 PM 更新

「暴力ゲームも言論の自由」の控訴審判決


 暴力的なゲームを未成年者に販売/レンタルすることを禁じた米ミズーリ州セントルイス郡の条例をめぐる裁判で、米連邦控訴裁はこのほど、「暴力的なゲームも合衆国憲法修正第1条(言論・表現の自由)によって守られるべき対象である」との判断を示した。一審判決を覆し、この条例の違憲性を指摘した形。

 米第8巡回区の連邦控訴裁判事は6月3日の判決で、「暴力的なビデオゲームが社会にとって価値あるものかどうかの判断とは無関係に、われわれは修正第1条に基づいて、『これらは最高の文学と同等に、言論の自由として保護されるべき対象である』と認識する義務がある」と述べている。

 この裁判は、ゲームソフト業界団体のInteractive Digital Software Association(IDSA)やミズーリ州の小売業者団体などが、セントルイスの条例は違憲だとして起こしていたもの。

 米国では先日、ワシントン州で暴力シーンを含むゲームの未成年者への販売を規制する法案が州知事によって署名されているが、IDSAはこの州法に対しても違憲性を主張し、発効差し止めを求めて提訴する意向を明らかにしている(5月21日の記事参照)。

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▼ 控訴審判決(PDF)

[ITmedia]

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