News:ニュース速報 | 2003年6月17日 09:05 AM 更新 |
米SCO Groupは6月16日、IBMに対するUNIX製品の使用・配布の権利付与を打ち切ったと発表した。
SCOは今年3月、「UNIXのソースコードを許可なくLinuxに持ち込んだ」として契約違反でIBMを提訴(3月10日の記事参照)。3月6日付でIBMに対し、向こう100日以内に契約違反行為をたださなければ、UNIX権利付与を停止すると警告していた。IBM側は、SCOの主張は事実無根だとして抗戦の構えを見せている。
SCO側は、期限の6月13日24時までにIBMがSCOの要求に応じなかったため、予告通り(6月12日の記事参照)権利停止を言い渡した。IBMとAT&Tとの間で1985年に結ばれたUNIXソフトウェア/サブライセンス契約の中で認められた契約破棄の権利を行使し、IBM版UNIX「AIX」の使用と配布の権利を剥奪したものだとしている。
「SCOがIBMとの間で結んでいるUNIXソフトウェア/サブライセンス契約とこれに関連した合意には、ソースコードとそこから派生した作品および手法の保護が明記されている。AIXソースコードをLinuxに転用し、UNIXの手法を使ってフリーOSのLinuxの改善を図り、結果的にUNIXを破壊することで、IBMは明らかにUNIXソースコードを誤用し、SCOとの契約に違反した」と、SCOの弁護士は発表資料の中で述べている。
「(IBMの権利が停止された今)AIXはUNIX System Vソースコードの未認可派生物と見なされ、またAIXユーザーは、法的に有効な基盤なしにAIXを使っていることになる」(SCO弁護士)
SCOはまた、IBMに対する訴状を修正して、AIXの使用・配布を差し止める本命令の発行と、UNIX System Vソースコードの全コピーの廃棄または返還を請求したことを明らかにした。SCOは13日24時以降、IBMのAIX関連ビジネスから被る損害への追加賠償を求める。→詳細記事1、→詳細記事2
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