News:アンカーデスク 2003年8月22日 08:00 PM 更新

っぽいかもしれない
バトルだけがROBO-ONEじゃない(2/2)


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ROBO-ONE Door

 リングの中央に扉がある。これを開けて向こう側に行こうというもの(*5)。赤コーナーのサークル内からスタート、前に進んで、扉のノブを回して押して開けてそれをくぐって向こう側に行く。

 くぐり抜けたら扉をきちんと(カチャンと音がするまで)閉めて、前に進み、青コーナーのサークルに完全に入る。制限時間は5分。なお、青コーナーからスタートしてもいい。この場合は、引き戸になる。

 前大会からスタートしたが、そのときは成功したものは(どころか扉を開けられたものすら)いなかった。今回挑戦するのは3台のロボットだ。

 韓国から参加のロボットだ。本大会予選は18位(351点)。手を内側にゴムの付いた大きなクリップのようなパーツに交換して登場。

 30秒でドアの前までたどりつき、右手をノブのほうに伸ばす。位置合わせに20秒ほどかかったけど、つかんでしまえばあっさり開けられる。慎重に前に進んで、扉をくぐって1分30秒。完全に向こう側に行って、左手を使って後ろ手にドアを閉めようとする。でも、ある程度は閉まるが完全に閉まるとこまでは行かない。

 そこで、もう一度ドアに近づいて押し込む。これに意外に時間がかかり、完全に閉めたところで、残り1分を切っている。このとき、体が横を向いていたので、そのままサイドステップでゴールを目指す。でも、なかなか進まない。このあたり、ステージも観客も完全に一体になっている。


ムービーは、こちら(3.9Mバイト)

 そして、4分42秒、見事にゴール(*6)。拍手喝采。MYROが、ROBO-ONE Doorの初めての成功者になった。彼は「ROBO-ONE Doorにかけてきた」のだそうだ。その甲斐があった。

  • Petapy LX(Nobuaki Ookosi)

 これは、扉を開けるというところのみのチャレンジ。なのだけど、その位置合わせがなかなかうまくいかない。身長が低いロボットだから腕を下から伸ばすことになり、角度的にも難しそうだ。


 宇宙からやってきたロボワンファイターエックスは、ぼくらのためにドアも開けてくれるぞ。

 スタートしてノブに手がかかるまでが1分、ドアを開けるまでが1分30秒、身体でドアを押しながら向こうに行くまでが2分10秒と、いいペースで進んだ。

 ところが、ドアを閉めるのに手間取る。半分閉めるとこまではすぐ行くのだけど、ガチャンといわせるまでに時間がかかる。閉めたところで、残り時間あと10秒。必死で進むが、ゴールを目の前にしてブザー。惜しくも達成できなかった。


ムービーは、こちら(3.4Mバイト)

 MYROもそうだったのだけど、ドアを閉めるというのは、意外に難しいことなのだということが実感させられた。

 というわけで、3競技とも1人だけが成功という実においしいパターンで終了。ルールの設定が絶妙だったのだろう。そして、おそらく次回はさらに厳しいルールで戦うことになる。そして、たぶん、誰かがまた成功するのだろう。


*5 「リアルドラえもんプロジェクト」というバンダイの提唱するプロジェクトがある。人間と同じ環境で生活でき、コミュニケーションのできるロボットを作ろうというものなのだけど、そのためには自分でドアを開けるくらいのことは平気でできなきゃいけない。ROBO-ONE Doorはこれを応援するための競技だ。だから、将来は自律でドアを開けることが求められる(ドアに色が付いているのはそのため)のだが、今のところは無線操縦でもいいことになっている。
*6 今、ビデオを見ながら計測した。



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