News | 2003年9月24日 10:00 AM 更新 |
AMDからクライアントPC向け64ビット命令コード対応CPU「Athlon 64」が9月24日に発表された。今回発表されたのはメインストリームデスクトップ用の「Athlon 64」、パフォーマンスを重視した「プロシューマー」用の「Athlon 64 FX」、ノートPC用の「Athlon 64」の3シリーズとなっている。
なお、Athlon 64ではメインストリームデスクトップ用もノートPC用も同じ名称になる。
Athlon 64は、4月に同社が発表した「Opteron」と同様、0.13μナノメートルプロセスを採用。CPU内部にメモリコントローラを内蔵し、CPUからノースブリッジを経てI/OハブのサウスブリッジまでをHyper Transportで接続している。当初、Opteronよりも少なくなると見られていたL2キャッシュの容量も同じ1Mバイトが搭載されている。
実装されているHyper Transportのポート数はOpteronで3ポートだったのがAthlon 64では1ポートに減らされたが。逆に、メモリはOpteronより高速なDDR 400をサポートしている。
Athlon 64
Athlon 64として今回発表されるのは「Athlon 64 3200+」のみ。1000個出荷時の単価は約5万円。駆動実クロックは2.0GHz。パッケージ形状は754ピンのmPGAを採用している。
CPUに内蔵されたメモリコントローラはDDR 400をサポートするものの、メモリバスは64ビット幅の1chのみ。そのためメモリバスの帯域幅は3.2Gバイトになっている。
ダイサイズは193平方ミリ。Thermal Powerは89Wとなっており、これはAthlon XP 3200+の76.8Wを大幅に上回っている。
Athlon 64 FX
このシリーズはAthlon 64の上位に位置付けられており、AMDはポジショニング的な競合製品として「PrescottコアのPentium 4」を想定している。
今回発表されたのは実動作クロックが2.2GHzの「Athlon 64 FX-51」。1000個ロット出荷時の単価は約9万円となっている。51という数字はOpteronと同様、同一シリーズ内における相対性能を表すもの。AMDによると、51という値に特別の意味はないそうだ。
パッケージはOpteronと同じ940ピンのセラミックmPGA。内蔵されたメモリコントローラも128ビットをサポートするなど、スペックはOpteronとほとんど変わらない。数少ない違いはサポートするHyper Transportのポート数が一つだけであることと、メモリにDDR 400をサポートすること。
ノートPC向けAthlon 64
ノートPC用として発表されたのは実クロック2.0GHzのAthlon 64 3200+と1.8GHzのAthlon 64 3000+。1000個ロット出荷時の単価は3200+が約5万円、3000+が約3万円。
パッケージはデスクトップ用Athlon 64と同様、754ピンのmPGA(ただしリッドネスタイプのソケットに対応する)。プロセスルールやダイサイズもデスクトップ用Athlon 64と同じ。ただし、ノートPC向けらしくAMDの省電力機能「AMD Power Now!」をサポートし、Thermal Powerも81.5Wと低く抑えられている(それでも、Athlon XP 3200+を上回っているが)。
サポートするメモリはPC2700まで。AMDによると、この理由は、ノートPC用メモリとして市販されている製品に、DDR 400のものがなく検証ができなかったため、としている。
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[長浜和也, ITmedia]
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