News | 2003年10月8日 09:58 AM 更新 |
IT業界の“初秋の恒例行事”において、「次世代」の名を冠して久しいのが青紫レーザーを使った光ディスクレコーダーだ。今年のCEATEC JAPAN 2003でも、各社が“次世代光ディスクレコーダー”を参考出展している。
青紫レーザーを使った次世代光ディスクでは、すでにソニーが今年3月にコンシューマ向け初のBlu-ray Discレコーダ「BDZ-S77」を発表。4月から出荷を開始している。
今年のCEATECでBlu-ray Discレコーダーを展示していたのが、ソニー、松下電器産業、日本ビクター、パイオニア、シャープ。どの展示でも、Blu-ray Discに記録したハイビジョン映像をレコーダーからPDPなど大画面ディスプレイに映し出すデモンストレーションを行っていた。
松下電器産業では、2層記録に対応したBlu-ray Discレコーダーを参考出展。2層の相変化記録方式で、従来の単層記録の2倍となる最大50Gバイトの大容量記録が行え、BSデジタルのハイビジョン放送なら1枚のディスクに約4.5時間も録画できるのが売りだ。
今回のCEATECでもっとも注目を集めた展示がソニーの「PSX」だったことからも分かるように、現在、“ポストビデオ”として普及著しいのがDVDレコーダー。次世代光ディスクレコーダーにおいても、この記録型DVDとの互換性が重要なポイントになっていく。
松下が今回参考出展したBlu-ray Discレコーダーでも、DVD-RAM/-Rの記録・再生が行える点をアピールしていた。ただし、Blu-ray DiscとDVDではピックアップに使うレーザーが違ってくる。405ナノメートルの青紫色レーザーと650ナノメートルの赤色レーザーの両方を1つのピックアップとしてまとめるのは、理論的には可能だが実現までのハードルはかなり高いといわれている。
今回、松下が紹介したBlu-ray Discレコーダーは、Blu-ray Disc用のピックアップとDVD用のピックアップの2つを搭載することでDVDとの互換性を確保。「コスト面では不利だが、DVDからのシームレスな移行にはDVDの記録再生機能が欠かせない」(同社)
松下とともにBlu-ray Discレコーダー製品化が近いのではといわれているのが、日本ビクター。今回の展示では、同社のデジタルハイビジョンビデオカメラ「GR-HD1」で撮影したハイビジョン映像ソースをBlu-ray Discレコーダーで編集・記録し、再生までを行うデモを行っていた。
パイオニアのブースでは、独自の2倍速記録・再生方式に対応したBlu-ray Discレコーダーを参考出展。データ転送レートは最大約72Mbpsと高速だ。内蔵ドライブはATAPIタイプを使用しているという。
[西坂真人, ITmedia]
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