News 2003年10月20日 10:15 PM 更新

News Weekly Access Top10(2003年10月12日−2003年10月18日)
なにでプリンタを選びますか?

今週のアクセストップはDVRの標準になるかと米国で評判の「TiVo」インタビュー。続いてランクインしたのが本田雅一氏によるインクジェットプリンタの「インク色考察」記事だ。

News Weekly Top10 10月12日〜10月18日
1位 DVRの“事実上の標準”になるか――全米を虜にした「TiVo」の秘密
2位 写真画質新時代を感じさせるキヤノン、エプソンの新インクジェット
3位 CDコピー防止技術回避の学生提訴は取りやめ
4位 CloneCDが開発停止か EU著作権法強化で見切り
5位 PC用Blu-rayは2004年、2倍速からスタート
6位 Apple、Windows版iTunesに「トロイの木馬」効果を期待
7位 パフォーマンスでPentium Mと肩を並べたEfficeon
8位 Blu-ray Disc、量産問題は解決された?
9位 コクヨが考えたマウスはこんな形
10位 News Weekly Access Top10(2003年10月5日−2003年10月11日):「10万円は切った」PSXの価格は大方の予想どおりだったのか

 夏から秋の季節の変わりめに、日本の誇るべき文化「年賀状」商戦を見据えてプリンタメーカーが大掛かりな発表会を催すのが恒例となっているが、今年は「あやや」で派手に盛り上げたエプソンと「技術解説」で質実剛健にまとめたキヤノンと、まさに対照的な演出となったのが印象的。

 タレントさんが登場すると、記事のタイトルアイコンに「プリンタ」よりも「タレントさん」を選んでしまうのは、Webページの見た目を考えると避けがたいところであって、取材した記者が男性だから、というわけでも「あやや」ファンだから、というわけでもない。

 ほかのニュースサイトやニュースを見た感じでも、マスコミ露出対策という意味で、エプソンの「あやや」作戦は大当たりしたようだが、それが実際の売り上げにどれだけ貢献するかは、これからユーザーがどちらを製品を選ぶかにかかっている。

 「写真画質で違いをアピールするのはもう限界だよね」とはだいぶ前から言われているが、とにかく今年のキーワードは「新しい特色インク」と「保存性」。

 特色インクについては、本田氏の記事で興味深い考察が展開されているが、インクジェットプリンタの売り上げボリュームゾーンを構成する「普通の人々」は「とにかく数字の大きいほうが価値がある」と考えがち。となると「8色インク」を採用したエプソンが有利か。

 数字のインパクトが大きいユーザーにとって、数字に表しやすい「保存性」も有効なキーワードになる。「つよインク」のキャッチフレーズとキャラクターでアピールするエプソンが「染料インクながら対光性で20年、対オゾン性で10年」とくれば、キヤノンは「アルバム保存100年、フォトフレーム保存25年」。

 一見すると「数字の大きい」キヤノンが有利に見えてくるが、「あれは暗所保存のデータで、条件を揃えてテストするとエプソンのほうが保存性は高い」という声がどこからともなく聞こえてきたりして、どうもこの件に関して簡単に言及してはいけないようだ。

 とりあえず、本田さんの記事にもあるように「簡単な取材やテストからでは、その答えは容易には見つからない」「追って完成度についてもレポートしたい」ということで、今のところはまとめておきたい。

[長浜和也, ITmedia]

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