News 2003年12月12日 08:03 AM 更新

実用段階にきた「T-Engine」――TRONSHOW2004(1/2)

TRONの最新技術/成果を集めた展示会「TRONSHOW2004」が開催。TRON技術を応用したユビキタス社会の体験型展示や、Windows/Linux/Javaとの融合も進められるなど実用段階にきた「T-Engine」の最新動向が紹介されている。

 コンシューマ向けエレクトロニクス機器の制御ではITRON(Industrial TRON)がデファクトスタンダードとなるなど組込み用OSでトップシェアを誇るTRONが、さらなる標準化を図るために2001年12月に打ち出されたオープンなプラットフォームが「T-Engine」だ。

 12月11日から東京・有楽町の国際展示フォーラムで開催しているTRONの最新技術/成果を集めた展示会「TRONSHOW2004」では、TRON技術を応用したユビキタス社会の体験型展示や、実用段階にきた組み込み向け次世代標準開発プラットフォーム「T-Engine」の最新動向が紹介されている。


TRONの最新技術/成果が一堂に会したTRONSHOW2004のショーケース会場

 T-Engineの最大の特徴は、従来、CPUアーキテクチャに縛られていたミドルウェアを「T-Kernel」という標準リアルタイムカーネル上で動作するようにハードウェアの規格を共通化している点だ。ミドルウェアの再利用性/生産性/保守性の向上を図ろうとしているこの新しい開発プラットフォームには、業界も大いに注目している。

TRON技術で便利になる近未来生活を体験――ユビキタス・ショーケース

 展示会場の中央スペースにあるのが、ユビキタスコンピューティングを活用した近未来の生活スタイルを紹介する「ユビキタス・ショーケース」。入場券となるeTRONカードで、電子マネーによるショッピングや売り場情報の記録などが体験できる。また、T-Engineベースの携帯端末「ユビキタスコミュニケータ(UC)」を使って、商品や展示物などの情報を音声や画像で確認したり、UCによる家庭内のTVや照明などのリモコン操作などが実際に行える。


eTRONカードを使った電子マネーによる仮想ショッピング。専用のショッピングカートに商品を入れると、RFIDタグ「ucode」を自動的に読み込んで商品情報を表示したり、自動会計・決済を行う


T-Engineベースの携帯端末「ユビキタスコミュニケータ(UC)」。モノの情報を音声や画像で確認したり、家庭内の機器コントロールが行える

TRONとWindowsが共存

 2003年のTRONプロジェクトの中でも大きなトピックスとなったのが、MicrosoftのT-Engineフォーラム参加だ(別記事を参照)。Microsoftの情報家電向けプラットフォーム「Windows CE.NET」がT-Engine上で動作する環境の開発が表明され、TRONとWindowsの長所を活用した次世代デバイスへの可能性が示された。

 マイクロソフトブースでは、T-Engine上でWindows CE.NETが稼動するプロトタイプのデモンストレーションが行われた。


 今回のデモではT-KernelとWindows CE.NETの共存環境を実現する前段階として、T-Engineボード上でのT-KernelとWindows CE.NETの協調動作を紹介。デモ機では、バックグランドでT-Kernelが背景描写を行っている最中に、Windows Media Player 9シリーズが動作していた。


T-Kernel動作中に、Windows Media Player 9シリーズで動画再生を実施。画面下の青と黄色の丸は双方のアプリケーションが遅延なく動作していることを表している。また、2つの丸より遅れている赤の丸は、リアルタイム処理があまり求められないアプリケーションの動作を示している。このように処理の優先順位付けも可能で、リアルタイム性や高速処理が要求されるアプリケーションを快適に動作させることができる

[西坂真人, ITmedia]

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